糖質制限は効果があると聞くけど,献立やレシピを考えるのは大変です。特に朝は忙しいためダイエットよりも身支度が優先されがちです。シリアルやバナナ,ヨーグルトなどの朝食の定番食材は糖質制限ダイエットに有効か朝食抜きとどちらが効果が出るのかなどの基本的な疑問に解決します。
ここでは朝食で糖質制限を成功させるための考え方,コンビニ活用方法,具体的な朝食メニューを紹介しますので明日から始められるように参考にしてください。
目次
朝食で糖質制限する際の基本的な考え方
糖質制限する際,朝食だけでなく全て共通なのは,糖質制限であり,糖質ゼロではないことです。糖質は身体を作るのに必要で,脳や神経系のエネルギーに使われる栄養素です。糖質をゼロにするとたんぱく質,脂質が多くなりすぎ,栄養バランスが悪くなり,身体に良くないためです。
白飯を食べずにいたら簡単に痩せた!という人は多いと思います。糖質を減らすと糖質の代わりに身体に蓄えていた筋肉や脂肪が使われるので体重は減ります。その代わりに便秘になったり,肌荒れになったり,筋肉が減り痩せにくい身体になるなどキレイに痩せません。
朝食で糖質制限する際の基本的な考え方のポイントは5つです。
5つのポイントの中で分かりにくいを少し詳しくお話しします。3の糖質が身体にゆっくり吸収される食材についてです。低GI食品のことです。健康を意識した商品には低GIと書いてある商品があります。例えば,大塚食品のソイジョイなどに表示されています。低GI食品と言われても食材には表示されませんので分かりにくいです。
主食は米,パン,麺類を食べることが多いです。米のGIは高く,精米していない玄米,発芽玄米,五穀米などは低GIです。小麦粉のGIは高く,全粒粉は低GIなので,全粒粉パン,全粒粉パスタを選びます。麺類はGIが高いですが,日本人の好きな麺類の1つであるそばは低GIです。スープ春雨などで人気の春雨も低GIです。
GIとは食後に糖質が身体に吸収され,血液の中にどれくらいの量の糖があるかを数値化したものです。血液の中の糖は,健康診断で目にする血糖値のことです。低GIは血液の中の糖が食後に少ないということです。
糖が血液の中で多いと身体を動かすのに使う消費エネルギーとして使いきれずに余らせてしまいます。余ると身体に出てくれれば良いのですが,脂肪として蓄えられてしまい太ります。
朝食抜きにするよりは糖質制限を努力した方がいい理由とは
朝食抜きにすると頭がボンヤリとしてしまい,仕事効率や学習能力が下がります。脳は糖質をエネルギーとして使うため,朝食抜きにすると脳に必要な糖質が足りなくなるため,脳の働きが悪くなるためです。実際に朝食抜きと朝食ありの学生で単純な計算をさせる研究したところ,朝食抜きの学生の方が成績が下がる結果が報告されています。。痩せるために仕事効率を下げてしまっては生活の質は落ちますので朝食抜きは良くありません。
朝は夕食として食事を摂ってからの時間が一番長い状態です。眠っている状態の臓器を働かせるのに食べるという行為は有効です。しっかり噛むことで脳に刺激も行き,食べ物が身体に入るため消化のために内臓も働きます。朝食を食べることで,すっきりした目覚めにも繋がります。
朝食抜きが良くないことは分かりました。朝は身支度,メイク,通勤など時間が少ないです。このため,朝食抜きや朝食が菓子パン1つ,おにぎりだけ,コーヒーと食パンだけなど手軽に済ませてしまいがちです。手軽に済ませる時の内容が糖質が多すぎたり,偏っていることが多いのが特徴です。
手軽な朝食で糖質は多すぎると脂肪になってしまいます。朝食を食べたことで仕事効率が高くなっても朝食の糖質が多いと脳で使われる分以外の糖質は脂肪になり太ります。太ってしまうとダイエットが必要になります。このため,朝食は食べることで仕事効率を下げず,朝食を脂肪にさせないことが大切になります。
つまり,脳を働かせるために必要な糖質分だけ食べたり,糖質をゆっくり吸収させることに気をつければ,運動で消費させなくても脳でゆっくり消費できるため糖質が脂肪になりにくくできます。朝食抜きの仕事効率が落ちるデメリット,ダイエットで痩せることの2つを意識すると朝食を糖質制限を努力した方が良いことが分かります。
糖質制限ダイエットについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
【糖質制限ダイエットに関する参考記事】
コンビニで買える糖質制限の朝食メニューは何がある?
コンビニで買える商品は糖質もしくは炭水化物が書いてあるので糖質制限がしやすいです。炭水化物が書いてある場合には食物繊維を引いた量が糖質量として考えます。コンビニで糖質の表示を見て,計算するとしても商品が多く選ぶのが大変です。
バランスの良いメニューは,ご飯やパンなどの主食,肉や魚,卵や豆腐などの主菜,野菜料理を揃えるのが基本になります。コンビニで売っているもので糖質制限におすすめを紹介します。
・主食
ローソンのブランパン,スープ春雨,糖質ゼロカップ麺,低糖質カップ麺
・主菜
焼き鳥(塩味),焼き鮭,サラダチキン,温泉卵,卵焼き,納豆,冷ややっこ
・野菜料理
サラダ(ポテトサラダ,マカロニサラダ,パスタサラダは糖質が多いです),カット野菜
・デザート
寒天ゼリー,無糖ヨーグルト
いずれも糖質が少ない物ばかりのため,好みに合わせて組み合わせを変えたり,糖質量を見て,糖質の多いおにぎりやロールパンを追加したりして糖質量を調整できます。サラダに茹で卵や豆腐などが追加されている物を1つ買うのも良いです。
糖質量は,1日の摂取エネルギーの50%程度にするのが良いです。身長155㎝のデスクワーク中心の人は1日1400kcalのエネルギーが必要です。このうちの50%を糖質にすると700kcal分が1日の糖質のエネルギーです。糖質1gは4kcalのため,1日の糖質は175gです。1食では58gを目安にします。どうしても早く痩せたい人は糖質量を58gより減らすと効果は出ますが,体調不良や肌荒れに気を付ける必要があります。
コンビニおにぎり1個は170~200kcal,糖質35~40gです。ロールパン2個は190kcal,糖質28gです。ベーグル1個は250kcal,糖質47g,アンパン1個は230kcal,糖質39gです。ローソンのブランパンは2個で130kcal,糖質4.4g,食物繊維11.2gです。ブランパンの糖質は他の主食と比べて少ないのが分かります。さらに食物繊維が多くなるように作られていますので糖質制限の朝食メニューにおすすめです。
簡単!ダイエットにおすすめの糖質制限朝食メニュー献立表
糖質制限を考えながら,朝食を用意するのは大変です。コンビニ利用と家庭で作るメニューを3つづつ紹介します。
1日目のコンビニで簡単にできる洋風の朝食メニューは,ロールパン1個,ブランパン1個,豆腐入り和風サラダ,無糖ヨーグルト,プルーン5粒です。無糖ヨーグルトにプルーンを入れて食べるのが,おすすめです。
2日目のお家で和風の朝食メニューは,玄米ご飯,焼き鮭,野菜たっぷり味噌汁(キャベツ,もやし,にんじん,わかめ),牛乳です。焼き鮭を作る時間がない人は味噌汁に豆腐を入れても良いです。
3日目のコンビニで簡単にできる和風の朝食メニューは,スープ春雨,温泉卵,無糖ヨーグルト,ドライフルーツです。無糖ヨーグルトにドライフルーツを入れると食べやすいのでおすすめです。温泉卵はスープ春雨が完成してからカップの中に入れると食べやすいです。
4日目のお家で洋風の朝食メニューは,オールブラウン,無糖ヨーグルト,いちご5個,スクランブルエッグ,ケチャップです。ケチャップにも糖質がありますが,オールブラウンの糖質が少ないため,制限の範囲内です。オールブラウンに無糖ヨーグルトといちごをかけて食べると食べやすいです。
5日目のコンビニで簡単にできる和風の朝食メニューは,おにぎり1個,チキンサラダ,カット野菜,寒天ゼリーです。玄米やパンより白米が食べたい時の献立です。おにぎりの糖質が多くなるため,他は糖質が少ない物で揃えています。デザートは最後に食べるイメージが強いですが,おにぎりが最後になるように食べるのがポイントです。
6日目のお家で簡単にできる和食の朝食メニューは,そば,納豆,オクラ,大根おろしです。全てをそばにかけて,ネバネバ丼にするとおいしく食べられます。大根おろしを朝から作るのは大変なため,大根をおろして冷凍しておくと簡単です。オクラも一度茹でてから切り,冷凍しておくと簡単です。
ヨーグルトは糖質制限の朝食ダイエットに向いている?
ヨーグルトは忙しい朝に簡単に用意できるので糖質制限の朝食ダイエットに向いています。ヨーグルトの種類は無糖ヨーグルトです。加糖ヨーグルトでは糖質制限にならないため気をつけます。無糖ヨーグルト100gの糖質は4.9gに対して,加糖ヨーグルト100gの糖質は11.9g,飲むヨーグルト100mlの糖質は12.2gと多いためです。
同じ乳製品である普通牛乳100mlの糖質は4.8g,低脂肪牛乳100mlの糖質は5.5gです。普通牛乳は無糖ヨーグルトより糖質がわずかに少ないです。低脂肪牛乳は脂肪を減らしてカロリーを減らしてはありますが,糖質が代わりに多くなっているので糖質制限ダイエットでは普通牛乳や無糖ヨーグルトが適しています。
ヨーグルトはたんぱく質の面でもダイエットにおすすめです。身体で作られないため必ず食べなければならない9つの必須アミノ酸というたんぱく質があります。9つの必須アミノ酸は身体の必要な量がそれぞれ違うため,必要な量を満たせているかの指標としてアミノ酸スコアがあります。アミノ酸スコア100は全て必要な量を満たせています。
ヨーグルトのアミノ酸スコアは100ですので必要なたんぱく質が必要な量だけ摂れる優秀な食材です。アミノ酸スコア100の食材は,牛乳,卵などがあります。
無糖ヨーグルトも普通牛乳も糖質量が少なく,アミノ酸スコア100と糖質制限にどちらも向いていますので,どちらでも良いのではないかと思われます。しかし,ヨーグルトの方が牛乳よりもダイエットにおすすめです。
ヨーグルトには乳酸菌が含まれているからです。乳酸菌は腸内環境を整えてくれる働きがあり,お肌すべすべ,便秘解消に役立ちます。ダイエットはどうしても便秘と肌荒れが起こりやすいです。低糖質なヨーグルトはおすすめです。
気を付ける点が1つあります。無糖ヨーグルトに砂糖を入れることです。砂糖を入れると糖質を追加してしまい,糖質制限ではなくなります。甘みが欲しい場合にはオリゴ糖など血液の中の糖が増えない甘味料を使います。特にオリゴ糖は乳酸菌と同じように腸内環境を整える働きがあるのでおすすめです。
【ヨーグルトダイエットに関する参考記事】
シリアルは糖質制限の朝食ダイエットに向いている?
シリアルは朝食で食べるのに簡単に用意できますが,糖質制限の朝食ダイエットに向いていません。シリアルの種類によっては糖質制限の朝食ダイエットに向いている製品もありますが,ほとんどの製品は糖質が多いので向いていません。
シリアルは牛乳などをかけて食べるため,あまり噛まずに飲み込むように食べてしまいがちです。あまり噛まないため,脳の満腹中枢が刺激されないため,なかなか満腹感が得られず,おかわりをしたり,他にもたくさん食べてしまったり,間食をすることになったりと良くない状況になります。シリアルを食べる時には意識して,しっかり噛むのが大切です。
糖質制限にならないシリアルは,いわゆるコーンフレーク,コーンフロストです。コーンフレークはとうもろこしを煎って消化しやすい状態にしてから乾燥させた製品です。とうもろこしは糖質が多いので,コーンフレーク40g(茶碗1杯程度)の糖質も32.5gと非常に多いです。
糖質制限になるシリアルは,オールブラウンです。玄米フレークが糖質制限になるシリアルに入っていないのは,玄米は低GIだとお話ししましたが,玄米フレーク40g(茶碗1杯程度)の糖質は33.7gとコーンフレークとの差はあまりないためです。オールブラウンはケロッグの製品で種類が増えてきていますが,オールブラウンオリジナルがおすすめです。
オールブラウンオリジナル40g(茶碗半分程度)の糖質は19.9g,食物繊維11gが含まれています。糖質の量は少なく,食物繊維の量が多いです。吸収される糖質の量自体が少ないうえに吸収をゆっくりにする食物繊維が多いため,痩せやすい食品です。
オールブラウンは小麦粉のふすまをそのままにして作られているため,食物繊維が多くなります。味は苦みがほのかに感じられ,喉の渇きを感じやすいです。苦みは慣れると食べやすい味で朝食に続けやすいのも良いです。牛乳をかけるよりも無糖ヨーグルトをかけるとより糖質制限ができます。
検証!バナナは糖質制限朝食ダイエットに向いている?
バナナは皮が簡単に剥け,そのまま食べられ,コスパも良いです。糖質制限朝食ダイエットに向いていれば,献立に取り入れたい食材です。しかし,バナナは糖質制限朝食ダイエットに向いていません。
バナナの糖質は果物の中でも多い方だからです。バナナ1本(皮付き215g)の糖質は27.4gです。リンゴ1/2個(皮付き125g)の糖質は10.5g,みかん1個(皮付き95g)の糖質は7.7g,夏ミカン1個(皮付き350g)の糖質は17.6g,いちご中くらいの大きさ5個(75g)の糖質は5.3gです。他の果物と比較するとバナナ1本の糖質は多いです。
果物には水分と食物繊維が多いのも特徴です。食物繊維が多いと糖質の吸収がゆっくりになるため,おすすめとお話ししました。バナナ1本(皮付き215g)の食物繊維は1.4gです。リンゴ1/2個(皮付き125g)の食物繊維は1.2g,みかん1個(皮付き95g)の食物繊維は0.7g,夏ミカン1個(皮付き350g)の食物繊維は2.4g,いちご中くらいの大きさ5個(75g)の食物繊維は1.1gです。他の果物と比較するとバナナ1本の食物繊維の量は多くはないです。
低GIの食品もダイエットにおすすめとお話ししました。糖質が多くても果物に含まれる甘みの果糖は血液の中の糖を増やさない特徴があります。このため,バナナのGIを検証します。バナナのGIは55です。りんごのGIは36,みかんのGIは33,夏ミカンのGIは31,いちごのGIは29です。他の果物と比較するとバナナのGIが高いことが分かります。バナナは高GIのため,他の果物よりも血液の中の糖が多くなりやすいため,脂肪に変わりやすく,太りやすい果物です。
GIが高いため,運動前に食べるとすぐに運動で消費されるため,脂肪に変わりにくくなります。朝,ランニングやウォーキングをする前にサッと食べる時にバナナを選ぶと栄養補給の面では優れています。
朝食に果物を食べる場合には,食べやすいバナナを選ばず,りんご,みかん,いちごなどを選ぶのがおすすめです。みかんの缶詰などの缶詰は糖質の多い砂糖を使ってシロップ漬けになっているため,糖質制限には向きませんので注意してください。
【バナナダイエットに関する参考記事】
糖質制限朝食ダイエットで痩せた人の口コミ・体験談
ブログはこちら
4か月の糖質制限ダイエットで11㎏の減量を成功されています。糖質制限ダイエット中のメニューは,朝はソイジョイ,昼は豚トロ回鍋肉,サラダ,夜はシーザーサラダ,牛筋塩煮込み,間食は茹で卵,ピスタチオ,飲酒ありとなっています。朝食抜きにせず,朝食に糖質ゼロにしていないので,糖質制限朝食ダイエットになっています。
糖質を完全にゼロにすることは難しいため,極力食べないように気を付けられていました。糖質制限朝食ダイエット開始時には白米が食べたい気持ちになっています。普段,大盛りで白飯を食べていたため,急激に糖質を減らしすぎたことでストレスになっていることが分かります。
77.1㎏,BMI27.4からのダイエット開始でした。BMI25以上は肥満になりますので,ダイエットの必要な状態であったことが分かります。糖質制限ダイエット開始の1年前に食事制限なしの筋トレなどを行ったものの減量は出来なかった過去があります。運動による消費エネルギーを増やしても体重が減っていないことから食事からの摂取エネルギーが多いことで肥満になったことが分かる方です。
6週間で7.8㎏の減量で69.3㎏になった時点から体重が停滞するようになりました。BMI24.6程度になっているため,肥満が解消されています。10週間目で9.7㎏の減量により体重67.4㎏になり,3か月後には10.8㎏の減量になり体重66.3㎏までダイエットに成功しています。
まとめ
朝食は菓子パンだけなど簡単に済ませていると糖質過剰になっていることがあります。糖質制限朝食ダイエットを開始するだけで糖質過剰の人は効果が得やすいです。糖質制限はやりすぎている人もいますが,糖質は脳の栄養のため,仕事効率が上げるためにも適量必要です。
オールブラウン,無糖ヨーグルト,いちご,卵の洋食献立や納豆,オクラ,おろし大根をそばにかけたネバネバ丼の和食献立で簡単に糖質制限の食事が作れます。コンビニでもブランパン,豆腐入り和風サラダ,無糖ヨーグルト,プルーンの組み合わせなどで糖質制限が簡単にできます。
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