細いだけではなく、程よく筋肉がついて健康的な脚に女性であれば1度は憧れる「美脚」ですが、美脚になるために鍛えてほしい筋肉ハムストリングスという筋肉をご存知でしょうか。
ハムストリングスを鍛えることで、女性らしい健康的な脚を作ることができるのです。この記事では、ハムストリングスとはどのような筋肉で鍛えるとどのような効果があるのか、またハムストリングスの効果的なトレーニング方法などを詳しく解説していきます。
目次
ハムストリングスとは
ハムストリングスとは、太ももの裏にある筋肉です。ハムストリングスは名前は1つでも3つの筋肉で構成されています。その3つとは、大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋です。
大腿二頭筋
大腿二頭筋の役割は、主に膝関節の屈曲・伸展と股関節の伸展で使われています。
ハムストリングスの他の筋肉である半腱様筋・半膜洋筋を補助する役割があるのです。
半腱様筋・半膜様筋
半腱様筋半膜様筋は、膝関節の屈曲と股関節を伸展させる役割があります。この2つの筋肉は走ったり、ジャンプしたりなどの動作で使われます。
特に半腱様筋は鍛えれば外からでも目に見える筋肉なので脚に力を入れると分かりやすいです。
この3つの筋肉の働きは主に膝を曲げる動き(屈曲)と股関節を伸ばす動き(伸展)で使われています。
また、ハムストリングスは膝関節の中にある前十字靭帯を補助する働きもあります。
前十字靭帯は、大腿骨という太ももにある骨と脛骨というスネにある骨を繋いでいる靭帯であり、この靭帯により関節の動きが安定しているのです。
前十字靭帯がなければ脛骨が前にズレてしまいます。その重要な役割をしている靭帯の補助の役割をするのがハムストリングスなのです。
ハムストリングスを鍛える効果
ハムストリングスは鍛えることによって様々なメリットや効果を得ることができます。
どんなメリットや効果があるのか詳しく解説していきます。
ハムストリングスを鍛える効果①:基礎代謝量アップ
1つ目は基礎代謝量を高めることができます。
ハムストリングスは身体の中でも大きい筋肉に分類されますので、鍛えると筋肉量が大幅に増えて基礎代謝量が高まります。
基礎代謝量は、何もしなくても消費されるエネルギーのことで女性だと年齢などによって変わりますが1100kcal〜1200kcalの方が多いです。この基礎代謝量が増えれば食べても太りにくく痩せやすい体を作ることができるのです。
ハムストリングスを鍛える効果②:ヒップアップ効果
2つ目はヒップアップ効果を得ることができます。
ハムストリングスはお尻の筋肉の大殿筋の下にある筋肉なので、ハムストリングスを鍛えると同時に大殿筋も動き、鍛えることができるのです。
大臀筋が鍛えられるとお尻の位置がグッと高くなるので「脚を長く見せる」効果があります。女性にとって健康的な美脚を作るためには重要な筋肉になりますね。
【ヒップアップ参考記事】
ハムストリングスを鍛える効果③:脚の引き締め効果
3つ目は脚全体の引き締め効果があります。
ハムストリングスを鍛えることで脚とお尻の境界にある脂肪を燃焼させて脚をスッキリ見せることができます。
また、先述の通り基礎代謝が上がれば脚全体はもちろん脚以外の部位の脂肪燃焼効果も高められる効果があります。
【太もも痩せ参考記事】
ハムストリングスを鍛える効果④:膝関節の怪我防止
4つ目は膝関節の怪我の防止です。
膝関節の動きを守る前十字靭帯を補助する筋肉がハムストリングスであることは先ほどもご紹介してきました。ハムストリングスが強くなればなるほど膝関節の動きを安定させることができるのでハムストリングスを鍛えることで膝の怪我予防につながるのです。
ハムストリングスを鍛える効果⑤:パフォーマンス向上
5つ目は日常生活におけるパフォーマンス向上です。
ハムストリングスは膝関節の屈曲や股関節の伸展が主な働きになるので走る動作やジャンプの動きなどに使われます。もちろん普段歩いたり立ち上がる動作などにも使われている筋肉であるため、ハムストリングスを鍛えておけば様々な動きに役立てることができます。
また、年齢によって筋肉は衰えていくのでハムストリングスを鍛えておくことで歳を重ねたときにも痛めたり怪我をしにくくなるのも大きなメリットです。
ハムストリングスを鍛えるときのコツ
ハムストリングスを鍛えるときにはコツがあります。筋力トレーニングは正しい知識で行うことで鍛えたい部位をしっかり鍛えることができるのでトレーニングのポイントを知っておくことは大切です。
では、ハムストリングスを鍛える上でのコツをご紹介します。
ハムストリングスを鍛えるコツ①:鍛える部位を意識する
筋力トレーニングにおいてハムストリングスに限らず鍛えている部位を意識してトレーニングすることは大切です。
マシンを使ったトレーニングでもやり方を間違えていたり適当に動いていては効かせたい部位に筋肉はつきにくいです。
また、その部位を意識していないと他の筋肉ばかり使っていて鍛えたい部位に筋肉がつかないこともあります。鍛えたい部位を効率的に鍛えるためには、その部位の筋肉の働きを知っておきましょう。
ハムストリングスなら先述でもご紹介したように膝関節の屈曲と股関節の伸展が主な働きになるのでこの動きを意識しながらトレーニングをするようにしましょう。
ハムストリングスを鍛えるコツ②:インターバルトレーニング
筋肉を鍛えるときはインターバルを使ってトレーニングしましょう。インターバルとは筋トレのセット間のことであり、このインターバルを適切な時間で行うことで筋肉をつけることができます。
筋トレは成長ホルモンを分泌させることでトレーニング効果を高められるので筋トレによる疲労が完全に回復してしまうと成長ホルモンは分泌されにくくなります。そのためセット間で行うインターバルの時間は30〜60秒で行いましょう。
ハムストリングスを鍛えるコツ③:休息も入れる
トレーニングは毎日行っても効果が薄れてしまいます。効率的に筋肉を鍛えていくなら程よく休息日を作ることが大切です。
筋肉を休めてより効果を高めることを「超回復」と言います。超回復をすることで休んでいる間に筋肉量が増えるのです。目安としては2日トレーニングに行ったら1日休む、など定期的に筋肉を休める期間を作るようにしましょう。
ハムストリングスを鍛えるコツ④:スローで行う
トレーニングには様々な方法がありますが、筋肥大を行う場合はスロートレーニングを行いまいょう。スロートレーニングとは、ウェイトを2秒で上げて3秒で下ろすのようにゆっくり行うトレーニングです。
ゆっくり行うことで鍛えたい筋肉を意識しやすくなりますし、トレーニング初心者にもオススメのトレーニング方法です。
1.スクワットでハムストリングスを鍛える
ハムストリングスを鍛える方法の一番行いやすいのはスクワットです。スクワットで使われる筋肉はハムストリングスの他にも大腿四頭筋や大臀筋、脚の付け根にある腸腰筋、ふくらはぎの筋肉の腓腹筋やヒラメ筋を鍛えることができます。
大腿四頭筋や大臀筋など脚全体を使い、意外にも上半身もしっかり使うトレーニングなので背中にある脊柱起立筋などを使い、ダイエット中にもオススメなのです。
では、スクワットのやり方をご紹介していきます。
スクワットのやり方
①脚を肩幅にしてまっすぐ立つ
②両手を肩の高さに伸ばす
③息を吐きながらお尻を引き、そこから膝を曲げる
④ももと床が平行になるところまで曲げたら息を吸いながら膝を伸ばす
⑤②〜④を繰り返す
スクワットを行うときのポイント
基本的なスクワットは、膝を曲げたときにつま先より前に出ないようにしていきます。そのためまずお尻を後ろに引いてから膝を曲げることで膝は前に出過ぎずに行うことができます。
お尻を後ろに引くためには股関節から曲げる必要があります。スクワット=膝を曲げるというイメージが大きいですがノーマルスクワットの場合は必ず股関節から曲げて行うようにしましょう。動きのイメージがつきにくいときは「椅子に座る」動きをイメージしながら行うようにするとやりやすくなります。
トレーニング初心者であればももと床を平行まで下げる必要はありません。まずは曲げられる位置まで膝を曲げてトレーニングを行い、動きに慣れてきたら平行な位置まで曲げるようにしても良いでしょう。
また、スクワットを行うときは背筋を伸ばしてお腹に力を入れながら行うようにすると上半身にも効果があるので意識して行ってみてください。
初心者に多いのは膝を曲げたときに体重が後ろに傾きやすいのでつま先が床から浮いてしまうことです。つま先が浮いてしまうと全身に力が入りにくくなってしまったり転んで怪我をする原因にもなるので足の裏はしっかり床につけたまま行いましょう。
つま先が浮きやすい方は膝を曲げたときに上半身を前傾にするとバランスが取りやすくなるので試してみてください。
【スクワット参考記事】
ブルガリアンスクワットでハムストリングスを鍛える
スクワットトレーニングの他の動きになります。ブルガリアンスクワットは片足ずつ使って鍛えていくトレーニング方法です。片足の動きなので細かい筋肉にもしっかり効果がありハムストリングスにも最適な筋力トレーニングです。
では次にブルガリアンスクワットのやり方をご紹介していきます。
ブルガリアンスクワットのやり方
まずブルガリアンスクワットにはベンチや椅子など高さのあるものが必要です。自宅で行う場合は椅子など動かないように注意しましょう。
①ベンチ、椅子から60㎝から90㎝離れた状態で、後ろ向きに立ちます
②ベンチや椅子の上につま先か足の甲を乗せる
③ベンチや椅子に乗せていない方の脚を前に出す
④前に出している脚の膝を曲げ、身体を下に落とすようにする
⑤膝を90度まで曲げたら、元の姿勢に戻す
⑥④〜⑤を繰り返す
ブルガリアンスクワットを行うときのポイント
ブルガリアンスクワットは片脚の動きで行っていきます。そのため、ノーマルスクワットよりバランスが取りにくいので体幹に意識しましょう。
背筋が丸まってしまうと体幹にも力が入らずにバランスを崩しやすいです。スタートポジションでも動作中でも常に背筋を伸ばして行うようにしましょう。
背筋が伸びれば自然に体幹にも力が入るようになります。よりお腹に力を入れて行う場合は下腹部に力を入れ、おへそとみぞおちの位置を高くするイメージで引き上げましょう。そうすると体幹に力が入るのでバランスも取りやすくなります。
ブルガリアンスクワットをするときは膝の位置にも注意しましょう。膝を曲げたときはつま先より前に出過ぎないようにします。前方に出した脚の位置で膝がつま先より前に出やすくもなりますがどの位置でも膝が出てしまうと膝を痛める原因になります。
また、脚の筋肉が疲れてくると膝が内側や外側に傾きやすくなります。傾いてしまっても膝を痛める原因になりますので必ず膝は正面に向けたまま行うようにしてください。
ブルガリアンスクワットは自重トレーニングでも高い効果があります。継続していけば自重の負荷にも慣れてしまうのでその負荷に慣れたら重さをつけて行うようにしましょう。
ジムであればダンベルを両手に1つずつ持ち、行いましょう。自宅で行う場合は、水を入れたペットボトルなどをダンベルの代わりにして行うようにしましょう。負荷をかけてふフォームが崩れてしまうようであれば負荷無しで継続してください。
【ブルガリアンスクワット参考記事】
ジャンピングランジでハムストリングスを鍛える
ジャンピングランジは「ジャンプ」するハイインパクトの動きが入りますので、準備運動を行い身体がしっかり温まってからトレーニングに入るようにしましょう。ジャンピングランジはスクワットと同じく大腿四頭筋・ハムストリングス・大臀筋・腓腹筋・ヒラメ筋を使います。
ジャンピングランジは、ノーマルスクワットのように筋肥大の効果だけではなく「瞬発力」を高めるプライオメトリクストレーニングにもなります。そのため、日常生活における動作の高めることに効果的で、ハムストリングスを鍛える効果にもあるジャンプ力向上などに繋がります。
ジャンピングランジを行うことでスポーツをしている方にも最適なトレーニング方法です。ジャンピングランジに合わせてスクワットなどの筋肥大トレーニングと合わせて行うようにしましょう。
また、ハイインパクトの動きにより心拍数が上がるので脂肪燃焼効果も期待できます。
では、ジャンピングランジのやり方をご紹介していきます。
ジャンピングランジのやり方
①脚を肩幅に開く
②右足を前に踏み出す
③床を蹴り、ジャンプしながら脚を前後に入れ替える
④着地したときに膝を柔らかく曲げてしゃがむ
⑤③〜④を繰り返す
ジャンピングランジを行うときのポイント
ジャンピングランジはジャンプをするハイインパクトの動きになるので普通のウエイトトレーニングより負荷がかかります。そのため、準備運動や腿やお尻のストレッチは忘れないように行いましょう。
着地したときに膝を曲げていきますが、このときは膝はつま先より前に出ないようにしましょう。先述でのスクワットと同じように、膝が前に出過ぎてしまうと膝を痛める原因になるので曲げてもつま先と同じ位置までにしましょう。
しっかり膝を曲げることでジャンピングランジの効果は高くなります。そのため、着地したときの足幅が狭いと膝が曲げられないので、なるべく最初のスタートポジションである肩幅程度には開いて着地するようにすると膝を曲げることができます。
ジャンピングランジは、ウエイトトレーニングと合わせて行うと効果的です。筋肥大のためのスクワットやマシントレーニングをした後などにジャンピングランジを取り入れることで筋肉が温まっている状態で取り組めますし、脂肪も燃えやすい状態で行うことができます。
もちろん筋肉が完全に披露している状態だと集中力がかけてしまい、怪我をする原因になりますので無理をせずにできるときに行いましょう。
目安は10回2〜3セット行いましょう。慣れてきたらセット数を増やしてもいいですし、ダンベルなどを使って負荷を足してもいいでしょう。
レッグカールでハムストリングスを鍛える
レッグカールはスクワットなどとは違い、ハムストリングを主に鍛えるトレーニング方法です。ハムストリングスを直接的に鍛えられるのでその部位だけを鍛えたい方にオススメのトレーニングです。
ジムなどではマシントレーニングができますが、今回は自宅でもできる自重トレーニング法をご紹介します。
レッグカールのやり方
まず必要なのがマットを1枚用意しましょう。無くてもできますが、床にうつ伏せになるのでマットがある方が身体に負担はかかりにくいです。
なければバスタオルなどでも代用できます。
①マットの上にうつ伏せになる
②両手を顔の前についてみぞおちまで上体を持ち上げておく
③脚を腰幅に開いたらかかとをお尻に当てるように膝を曲げる
④曲げた膝をゆっくり元の位置に戻す
⑤③〜④を繰り返す
レッグカールを行うときのポイント
レッグカールを行うときはゆっくりとした動作で行うようにしましょう。特に自重トレーニングでスピードを早く行ってもあまり効果は期待できません。反動で膝を曲げる動作を行うとハムストリングス以外の筋肉を使うことになってしまいますので注意しましょう。
レッグカールを行うときのスピードは、4秒間で膝を曲げて6秒かけて膝を伸ばすようにしましょう。
足幅は常に腰幅にしておきます。
脚を開きすぎるとハムストリングスに聞きにくくなってしまいます。筋肉が疲れてくると脚が開きやすくなりますので注意が必要です。
上体は常に持ち上げていますが、腰に違和感があったり、腰痛持ちの方は床に下ろしたままでもOKです。上半身を上げておくことで大臀筋からハムストリングスが収縮しやすくなり、トレーニング効果が高まります。
自重の場合は、20回を2〜3セット行ってみましょう。自重の重さに慣れてきたら、水を入れたペットボトルを足に挟んで行うと良いでしょう。
トレーニングに慣れていないときは、自重でもこの動作は苦しく感じるかもしれません。うつ伏せで行うレッグカールがきつければ、立位のレッグカールで行いましょう。
立位で行う場合のやり方は、足を腰幅にしてまっすぐ立ち、お腹に力を入れておきます。そのまま片足の膝をゆっくり曲げてかかとをお尻につけるようにしていきます。これを反対の足と交互に行うようにしましょう。
立位のレッグカールであれば自宅ではなくて空いた時間に行うことができます。立位の場合でも動作はゆっくり、特に膝を伸ばすときにはスローであることを意識しましょう。足の重さが負荷になるのです。
ヒップリフトでハムストリングスを鍛える
ヒップリフトは主に体幹トレーニングとして取り入れることが多いトレーニングですが、実はハムストリングスにも効果的なトレーニングです。名前の通り、お尻の筋肉の大臀筋にも効果があり、同時にハムストリングスも鍛えられます。
では、ヒップリフトのトレーニング方法をご紹介していきます。
ヒップリフトのやり方
ヒップリフトは床に仰向けで行うトレーニングなので、ここでもマットがあると身体に負担がかかりにくいです。レッグカール同様にバスタオルでもできますが、滑りやすいのでバスタオルで行う場合は注意が必要です。
①膝を立てて仰向けになる
②かかとをお尻から手のひら1枚分くらいの位置まで引き寄せる
③足を腰幅に開き、足の裏全体をマットにつけておく
④両手を身体の横に置いたらお尻と背骨をマットから持ち上げる
⑤肩から膝まで一直線になるところまで上げたらゆっくり身体を下ろす
⑥④〜⑤を繰り返す
ヒップリフトを行うときのポイント
ヒップリフトはハムストリングスだけでは無く、体幹も使っていくトレーニングです。そのため、呼吸にも意識を向けながら行いましょう。呼吸は、お尻を持ち上げるときに息を吐き、下ろすときに息を吸うようにします。
動作スピードも呼吸に合わせて行うとやりやすいです。なるべくゆったりとした呼吸で動くように意識しましょう。
ヒップリフトの動作では、持ち上げて下ろす動きを繰り返しますが下ろして次の動作に移るときに下ろしたまま休んでしまうとトレーニング効果が弱くなってしまいます。
より効果的に鍛えるためには身体を下ろしたらすぐに持ち上げるようにしましょう。もちろん反動は使わずに、丁寧に身体を動かすようにしましょう。
負荷を足したい場合にはバランスボールがおすすめです。
足の裏をバランスボールの真上に置き、ヒップリフトを行います。バランスボールは丁寧にトレーニングを行わなければ転がってしまいやすいので使っている筋肉をしっかり使うことができるのです。
バランスボールはハムストリングス以外の筋肉も重要になりますので使用する場合は使っている筋肉をより意識して行うようにしましょう。
自重でのヒップリフトに慣れてきたらトレーニングアイテムも使うようにしてみましょう。
ヒップリフトはお尻を持ち上げたときに首の前側が縮まる動きです。首が縮まっているときに首を左右に動かしてしまうと大きな怪我や事故に繋がる可能性がありますので必ず目線は上を見たまま行うようにしてください。
ヨガでハムストリングスを鍛える
ハムストリングスはウエイトトレーニング以外でも鍛えることができます。効果的に鍛える方法は「ヨガ」のポーズを使って鍛えることができます。
ヨガの動作は基本的にゆっくり行い、呼吸をしながら動くので筋肉も意識しやすくなります。
ヨガ初心者の方でもできるヨガのポーズをご紹介していきます。
椅子のポーズ
まず1つ目は椅子のポーズです。名前の通り「椅子に座っている」ような形のポーズです。膝を曲げて行うのでスクワットと似た効果があります。
では、椅子のポーズのやり方をご紹介していきます。
①足を閉じた状態でまっすぐ立つ
②両手を肩の高さになるように前に伸ばす
③息を吐きながらお尻を引き、膝をつま先と同じラインまで曲げる
④お腹と背骨を引き上げたまま3〜5呼吸キープ
⑤息を吸いながらゆっくり膝を伸ばす
意識してほしいポイントは、足の裏全体を床につけたまま行うことです。スクワットと同じく後ろに体重が傾きやすいのでつま先が浮きやすくなります。必ず足の裏をつけたまま行いましょう。
もう1つのポイントとして、背筋をまっすぐ伸ばしたまま行うようにしましょう。背筋が丸まってしまうと全体のバランスも悪くなり、使える筋肉も使えなくなってしまいます。腰を反らせすぎないところで背筋をまっすぐ伸ばして行いましょう。
英雄のポーズⅡ
2つ目は英雄のポーズⅡです。
英雄のポーズⅡは足元の筋肉を力強く使って行うポーズであり、ハムストリングスにも効果のある動きです。また、脚の筋肉以外にも上半身も使っていくので全身に効果のあるヨガのポーズです。
では英雄のポーズⅡのやり方をご紹介していきます。
①まっすぐ立った状態から左足を大きく後ろに引く
②右のつま先を正面に向けたまま、左のつま先を真横か斜め前に向ける
③骨盤・おへそ・胸の向きを横に向ける
④右の膝を足首の上まで曲げ、左の膝は伸ばしておく
⑤両手を前後に開き、目線は右手の指先を見る
⑥3〜5呼吸繰り返したら足を入れ替えて同様に行う
英雄のポーズⅡを行う場合、両足の裏は必ず床につけておきます。特に後ろに引いている脚の小指側は床から離れやすいので強く床を踏むように意識しましょう。
また、上半身はまっすぐ真上に引き上げておきます。上体は前に傾きやすくなるので床と上半身は垂直になるように意識します。女性は腰回りが柔らかいので英雄のポーズⅡでは腰を反りやすいです。
腰を反るのを防ぐために、お腹に力を入れた状態で行うようにしましょう。
バッタのポーズ
3つ目はバッタのポーズです。
このポーズは先述の2つのポーズに比べてチャレンジポーズになりますが、直接的にハムストリングスを使うポーズなので鍛えたい方におすすめです。
腰などに不安がある方は無理をしないようにしましょう。ある方はマット敷いて行うと良いでしょう。
ではバッタのポーズのやり方をご紹介していきます。
①マットにうつ伏せになる
②両手を身体の横に伸ばしておく
③手のひらをマットに向けたまま、身体の下に入れる
④上半身はマットにつけておく
⑤両足を閉じたまま吸う息でゆっくり足の甲・スネ・腿の前側をマットから浮かせるように持ち上げる
⑥2〜4呼吸繰り返す
⑦吐く息に合わせてゆっくり足を下ろす
初めは顎を引いたままおでこをマットにつけて行いましょう。余裕があれば顎をマットにつけて行います。
両手を身体の下に入れるときは肘を伸ばしたまま小指同士が軽く触れる位置でおくようにしましょう。
脚を持ち上げるときにつま先が一番遠くを通るイメージで持ち上げていきます。そうすることでハムストリングスや大臀筋を鍛えることができます。
また、腰を反りすぎないようにしましょう。腰から反ってしまうと腰痛の原因になりますのでハムストリングスとお尻の筋肉で脚を上げることを意識することが大切です。
ハムストリングスを鍛えるときの注意点
ハムストリングスは身体の中でも大きい筋肉ですが、鍛えるときには注意するポイントがいくつかあります。
注意点を意識することで怪我の予防にも繋がるので頭に入れるようにしましょう。
膝の位置に注意する
ハムストリングスを鍛えるトレーニングのほとんどは膝の曲げ伸ばし動作が入ります。どの動きでもつま先より前に膝が出てしまったり、膝の向きが変わるなどの動きになってしまうと膝に負担がかかり、怪我をする可能性が大きくなります。
安全にトレーニングを行うために、膝を曲げる位置や方向などを意識しながら行うようにしましょう。
ウォーミングアップを行う
1つ目にハムストリングスを鍛える前にはウォーミングアップを行いましょう。
もちろんハムストリングスに限らず、どのトレーニングでも言えることですが、ハムストリングスは怪我をしやすい部位でもあります。
特に多いのは「肉離れ」です。
身体が温まっていない状態でハムストリングを鍛えたり、ハムストリングスを使うスポーツを行うと他の脚の筋肉より肉離れしやすいと言われています。
トレーニングを行う前は、ウォーキングや軽いジョギングなどで身体を温めたり負荷をかけないスクワットなどで脚の筋肉を温めてから行うようにしましょう。
クールダウンを行う
ウォーミングアップの反対のトレーニング後のクールダウンも大切です。怪我予防にもなりますが、きちんとクールダウンを行わずにいると筋肉もつくにくくなってしまうのです。
クールダウンにはストレッチが最適です。ハムストリングスを伸ばすストレッチをご紹介していきます。
○長座体前屈
①両足を伸ばして座る
②骨盤から背骨を伸ばす
③息を吐きながら脚の付け根から状態を前に倒す
④痛みを感じないところで15〜30秒伸ばす
⑤吸う息で状態を起こす
○ニーアップ
①仰向けになり、片足の膝を両手で持つ
②膝を自分の方に引き寄せるように両手で引っ張る
③膝を胸に近づけるイメージで15〜30秒呼吸をしながらキープする
④足を入れ替え、同様に行う
○立位のハムストリングスストレッチ
①両足を揃えて立ち、片足を半歩後ろに引く
②後ろに引いた脚の膝を軽く曲げ、前の膝は伸ばしておく
③お尻を後ろに引き、身体をくの字にするようなイメージで背筋を斜め上に引き上げる
④15〜30秒呼吸をしながら伸ばす
⑤ゆっくり身体を起こし、反対側も同様に行う
自宅をジムに!?ハムストリングスを鍛えるトレーニンググッズ 3選
ハムストリングスは自重でも鍛えることができる筋肉ですが、トレーニングに慣れてきたら負荷をかけることでより筋肥大の効果を得ることができます。
そこで、自宅でも使えるハムストリングスを鍛えるためのトレーニングアイテムを3つご紹介します。
パワーホイール
1つ目はパワーホイールです。
パワーホイールは、腹筋ローラーとして使われることが多いアイテムですがこのパワーホイールはハムストリングスを鍛えるための使い方もあるのです。
足をかける専用のベルトが本体に付いているので多向けの姿勢でつま先をかけ、足を後ろに押し出すように動かすことでハムストリングスを直接鍛えるトレーニングを行うことができます。
また、このトレーニングは体幹トレーニングにもなりますので姿勢改善などをしたい方にも使っていただきたいです。
パワーホイール1つあればハムストリングス・大臀筋・腹筋を鍛えることができるおすすめアイテムです。
バランスボール
2つ目はバランスボールです。
バランスボールは先述でご紹介したヒップリフトでの負荷をかけるアイテムにもなります。バランスボールの上に両足の裏を乗せてヒップリフトを行うと床で行うときよりバランスが取りにくくなるので、それを保つためにより筋肉を使いやすくなります。
ヒップリフト以外にもブラジリアンスクワットのベンチの代わりにしたりなど様々なハムストリングスのトレーニングにも使うことができます。バランスボールが1つあれば体幹トレーニングやストレッチにも使うことができますのでトレーニング初心者の方にもおすすめのトレーニングアイテムです。
メディシンボール
3つ目はメディシンボールです。
メディシンボールとは、重さのあるボール状のトレーニング器具のことで重さも1kgから10kgなど様々な重さがあるので自分の体力や筋力、トレーニングの内容に合わせて使うことができます。
メディシンボールの使い方として、ハムストリングスを使うトレーニングではうつ伏せで行うレッグカールで使うことができます。両足にメディシンボールを挟んで使います。
ハムストリングスであれば1kg〜3kgの負荷をかけるだけでもトレーニング効果を高めることができます。
メディシンボールもお腹のトレーニングなどダンベルの代わりにして他のトレーニングを行うときの負荷に使うことができるので全身のトレーニングをしている方にもおすすめのアイテムです。
まとめ
ハムストリングスは美脚を作るためには必要な筋肉です。大腿四頭筋などは普段の日常でもよく使われる筋肉なのでつきやすいですが、ハムストリングスは意識して鍛える必要があります。
ハムストリングスを鍛えればヒップアップ効果など様々な効果を得ることができるのでぜひ普段のトレーニングに取り入れてみましょう。
自重でもできるトレーニング方法もありますので、トレーニングに慣れていない方もぜひ挑戦してみてください。
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