【管理栄養士が指導】お酒はやめられない!ダイエット中のお酒の飲み方とダイエットに効果的なオススメのお酒・おつまみ紹介

執筆者

管理栄養士

池田明日香

大学卒業後、管理栄養士として治験コーディネーター業務に携わる。その後、食品メーカーにて料理教室運営や商品・メニュー開発などに従事し、現在は食と健康関連のコラム執筆、オンライ...

【管理栄養士が指導】お酒はやめられない!ダイエット中のお酒の飲み方とダイエットに効果的なオススメのお酒・おつまみ紹介

2019.11.06

ダイエット中だけど、大好きなお酒がどうしてもやめられない…こんな方は多いでしょう。けれど、無理にやめようとしなくても大丈夫。ポイントを押さえれば、ダイエット中でも楽しくお酒と付き合うことは可能です。
この記事では、太りにくいお酒やおつまみの選び方、お酒を飲む時の注意点、飲んだ後の対処法をお伝えします。

やめる必要はない?ダイエット中でもお酒を飲んでいい理由

アルコールのカロリーは、種類にかかわらず1g約7kcal。しかし、そのまま食事のカロリーと同じようには影響しないといわれています。
太る原因は、お酒そのものよりも、一緒に食べるおつまみや、飲酒後特有の空腹感のほうにあることが多いのです。
飲み過ぎず、適量を守れば、ダイエット中だからといって無理にやめなくても良いのです。

しかし、アルコールは全く太らないというわけではでありません。
アルコールは「エンプティー(空っぽの)カロリー」とも表現されますが、これは体にとって役に立つ栄養素が含まれていないという意味合いです。

確かに、アルコールのカロリーは速やかに熱として発散されるので、脂肪として蓄積されることはほとんどないと言われています。

アルコールは、体内で炭水化物、脂質、たんぱく質と同様に熱を生み出しますが、これらの3代栄養素とは異なる経路で代謝されます。
アルコールは消化を必要とせず、すぐに胃や腸で吸収されて肝臓に運ばれます。肝臓に運ばれたアルコールは、酵素のはたらきでアセトアルデヒドに分解された後、さらに無毒の酢酸に分解されます。酢酸は血流によって抹消組織に運ばれて、エネルギー源として利用されます。

お酒の飲み過ぎで太りやすくなる原因のひとつは、アルコールを分解するために酵素やエネルギーが使われてしまい、代謝が低下すること。この状態でお酒を飲みながら食べたおつまみの糖質や脂質は、体脂肪として溜まりやすくなるのです。

つまり、代謝の低下を防ぐために飲み過ぎないこと。そして、糖質、脂質控えめのおつまみを選択することが、ダイエット中でもお酒を楽しむために重要なポイントです。

一般的な種類のお酒に含まれるカロリー・栄養素は?

ここで一般的なお酒のカロリーと糖質量をチェックしてみましょう。

お酒は醸造酒と蒸留酒に分けられます。ビール、日本酒、ワインなどは醸造酒、焼酎、ウイスキー、ブランデーなどは蒸留酒です。
醸造酒は糖質が多く、醸造酒は糖質がほとんど含まれません。

ビール

 

日本酒

ワイン

焼酎

チューハイ


詳しい数値はこちら

ハイボール


詳しい数値はこちら

【ハイボールのカロリーや栄養価に関する参考記事】

ハイボールのカロリー・糖質は?ジンジャーハイは太るのでNG!ダイエット中のお酒の注意点やおつまみを紹介!

ダイエット中にもハイボールは飲みたくなりますよね。本記事ではハイボールのカロリーや糖質などの栄養価を詳しく解説します。

お酒は糖質を意識して

アルコール自体のカロリーはどんな種類でも同じですが、含まれる糖質の量によってカロリーが変わってきます。糖質の少ない蒸留酒がダイエット中にはおすすめ。焼酎ベースでも甘いシロップで割るチューハイは避けて、水や炭酸水、お茶などで割るようにしましょう。はじめの1杯は周りに合わせてビールを飲んだとしても、2杯目はハイボールなどをチョイスすることで糖質をカットすると良いでしょう。
糖質の多いビールや日本酒、ワイン、カクテルなどは太りやすいお酒です。なるべく控えましょう。ビールをどうしても飲みたいなら、糖質オフの商品を選びましょう。

糖質制限ダイエットについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
【糖質制限ダイエットに関する参考記事】

女性の「糖質制限ダイエット」のやり方・効果は?

女性の糖質制限ダイエットでのおすすめメニュー・レシピや食べていいものを解説します。

夜?寝る前?気をつけるべきダイエット中のお酒を摂るタイミング

夜遅い時間のお酒は要注意です。
先述のとおり、お酒を飲むとアルコールの分解のために酵素やエネルギーが使われるため、代謝が低下します。夜遅い時間に飲食して、時間を空けずに寝てしまえば、その分脂肪とし蓄積されやすくなります。

また、よく寝つけるという理由から、寝酒が習慣になっている方も多いでしょう。しかし、良質の睡眠のためにも、寝る前のお酒はNGです。
それは、アルコールを飲むと眠りが浅くなり、中途覚醒を招きやすくなるため。ノンレム睡眠の際には成長ホルモンが分泌されますが、途中で目が覚めてしまい睡眠の質が低下すると、成長ホルモンの分泌が悪くなります。成長ホルモンは脂肪を燃焼する作用があるので、分泌量が不足すれば太りやすくなってしまうのです。

さらに、アルコールが体内に残った状態ですと、老廃物の排出も滞り、むくみや疲労の原因にもなります。

寝る3時間前までには、飲酒を終えるようにしましょう。

ダイエットにオススメの低糖質・ローカロリーなお酒ランキングTOP9

ここで、ダイエットにおすすめのお酒をご紹介します。
市販商品はメーカーによって糖質量を測定しておらず、その場合は炭水化物量を表記しています。

No.1 サントリー 角ハイボール

 

(100mlあたり)
カロリー:49kcal、炭水化物:0g
蒸留酒と炭酸水の組み合わせなので、糖質は0gです。はじめの一杯は炭酸系のものが飲みたい、という方は、ビールではなくハイボールが良い選択ですね。

No.2 サントリー ウイスキー角瓶

(100mlあたり)
カロリー:223kcal、炭水化物:0g
ハイボールのベースとなるお酒なので、糖質はもちろん0g。ロック一杯で飲む量は30ml程度ですが、カロリーが高いので飲み過ぎないよう注意しましょう。

No.3 サントリー 烏龍チューハイ

(100mlあたり)
カロリー:26kcal、炭水化物:0g
蒸留酒と烏龍茶の組み合わせなので、糖質は0gです。チューハイはお茶系のものがダイエットの強い味方です。

No.4 サントリー こだわり酒場のレモンサワー

(100mlあたり)
カロリー:42kcal、炭水化物:0.4~0.9g
市販のチューハイの中では比較的低糖質です。果実系の商品は要注意、成分表示を確認してから購入しましょう。

No.5 サントリー V.Oブランデー

(100mlあたり)
カロリー:206kcal、炭水化物:0g
ぶどうやりんごなどの果物が原料の蒸留酒です。あまり馴染みがないかもしれませんが、甘い芳醇な香りが楽しめますので、甘めのお酒が好きな方は試してみては。

No.6 久米島の久米仙ブラウン

(100mlあたり)
カロリー:170kcal、糖質:0g
泡盛の原料は米こうじですが、蒸留酒のため糖質は0gです。焼酎と同じように水割りやソーダ割で飲むのがおすすめ。

No.7 キリン 濃い味(糖質ゼロ)

(100mlあたり)
カロリー:19kcal、糖質:0g
糖質、プリン体ゼロの発泡酒で、カロリーも控えめな商品です。ピルスナーの香りと麦芽の甘みを感じる味わいで、ビールに近いという口コミも多いようです。アルコール度数が低いので、飲みごたえは今一つという声も。

No.8 赤ワイン

(100mlあたり)
カロリー:73kcal、糖質:1.5g
ぶどうが原料の醸造酒ですが、醸造酒の中では比較的糖質が少なめです。ポリフェノールによる抗酸化作用も期待できます。白ワインは糖質2.0g、ロゼワインは糖質4.0gと、ワインの種類によって差があります。ワインを飲むシーンでは赤を選びましょう。

No.9 サントリー ソウルマッコリ

(100mlあたり)
カロリー:45kcal、炭水化物:1.9g
韓国伝統のお酒で、微炭酸で甘みがあります。お米が原料なので糖質が多めですが、カロリーは意外と低いです。甘いお酒が飲みたい方は、時々なら選んでみても良いでしょう。

ダイエットにオススメのお酒に合うおつまみランキングTOP5

 
ダイエット中はおつまみの選び方も重要なポイントです。
ここで、ダイエット中にぴったりのヘルシーおつまみをご紹介します。

No.1 そのまま食べる かつおスライス

かつおは脂質控えめのたんぱく質食材ですので、ダイエット中にぴったりです。また、糖質や脂質の代謝に欠かせないビタミンB群も豊富に含まれています。
こちらの商品は、かつお節生産量日本一を誇る枕崎産のかつお節を薄くスライスしたもの。しっとりとした食感で、噛むほどに旨味が口の中に広がります。しっかり噛むことで満腹中枢も刺激されるので、食べ過ぎの予防にもなります。

No.2 調理不要の常備菜 もやしレモン

お酒を飲むときは、はじめに野菜メニューを食べて胃を落ち着かせるのが、食べ過ぎの予防におすすめ。アルコールの解毒作用は肝臓でおこなわれますが、レモンに含まれるビタミンCはこの肝臓の解毒作用を助けてくれます。
こちらの商品は、大豆もやしを使用しているのでたんぱく質も摂ることができます。白だしベースの上品な味付けで、ほのかな酸味が食べやすく、そのままはもちろん、サラダやスープなど様々な料理にアレンジ可能です。

No.3 小分けタイプ 無塩素焼きアーモンド

アーモンドは脂質が多く含まれていますが、脂質の約70%が一価不飽和脂肪酸で構成されていて、特に悪玉コレステロールを抑制するオレイン酸がその99%を占めています。また、ナッツ類の中でもカルシウム、鉄、マグネシウム、亜鉛といったミネラルバランスに優れ、食物繊維も多く含まれています。抗酸化作用のあるビタミンEも豊富です。
こちらの商品は、カリフォルニア産の良質のアーモンドを、老舗加工業者の職人さんの手で丁寧に焙煎しているそうです。無塩なのでむくみの防止にもなり、小分けなので食べ過ぎる心配もありません。

No.4 森のおつまみ エノキーニョ

ローカロリーで食物繊維が豊富なきのこは、ダイエット中の空腹感を満たすのに最適な食材です。きのこ特有の成分キノコキトサンは、腸内で脂肪を吸着し体の外へ排出する働きがあるとされています。えのきには、このキノコキトサンが多くのきのこの中で最も豊富に含まれているのです。
こちらの商品は、えのきをじっくり乾燥させて旨味を凝縮。なんと1袋で1000gもの食物繊維が摂れます。シンプルなうま塩味やおつまみにぴったりのバジル味など4種類のフレーバーから、お好みのものを探してみてください。

No.5 宮崎名物 鶏の炭火焼き

あっさりしたものだけでなく、やっぱり肉も食べたい…そんな方にはシンプルな焼き物がおすすめ。焼き上げる工程で余分な脂が落ちること、調味料の糖質が抑えられることがダイエット中の肉料理のポイントです。
こちらの商品は、国産鶏肉を炭火で焼き上げ、塩コショウで味付けしたもの。保存料不使用ですが、加熱加圧殺菌処理をしているため常温で長期保存が可能です。

やっぱりお酒が大好き!飲む時に気をつけるべきこと

おつまみは野菜たっぷり、揚げ物は控えて

「とりあえず」の一品でオーダーするような枝豆、冷やしトマト、サラダ、お新香などはダイエット中のおつまみにぴったりです。まずはこういった野菜メニューで胃を落ち着かせましょう。血糖値も急上昇しにくくなります。
肉や魚は素材を活かした料理を選ぶのがカロリーカットのポイント。肉なら焼き鳥やグリル、魚なら刺身や焼き魚などがおすすめです。高カロリーメニューの代表、唐揚げや天ぷらなどの揚げ物はぐっと我慢。どうしても食べたいなら、食べる個数を決めましょう。はじめに食べる分だけ自分の取り皿に分けておけば、食べ過ぎ予防になります。
濃い味付けのメニューはお酒が進み、塩分の過剰摂取はダイエットの大敵むくみの原因にもなりますのでほどほどに。

チェイサーを忘れずに!

飲んだ翌日は体が重くて、顔がパンパン…こんなむくみの症状が現れると、憂鬱な気持ちになりますよね。むくみは太って見えるだけではありません。むくみをそのままにしておくと、体の循環が低下してしまい、体にうまく栄養素や酸素を届けることができなくなります。すると、代謝が低下して栄養素がエネルギーにならず、蓄積されてしまうので太りやすくなってしまいます。
そんなむくみの予防には、お酒と同量の水やお茶をしっかり飲むことが大切。水がアルコールの代謝を促し、二日酔いにもなりにくくなります。お茶などの利尿作用のあるものは、余分な水分の体外への排出を促します。

やっぱりお酒が大好き!飲んだ後に気をつけるべきこと

飲んだ後の〆はNG!

お酒を飲んだ後は、ラーメンなどの炭水化物や甘いものが食べたくなることがありますよね。これは、アルコールを分解するために肝臓で多くの糖が消費され、体内で糖不足が起こるためです。すると、糖不足を解消しようと脳は「お腹が空いた」という指令を出すのです。
しかし、この血糖値の低下は一時的な現象です。時間の経過とともに肝臓でグリコーゲンが分解され、血糖値は再び上昇します。この時の空腹感は、いわば脳の錯覚のようなもの。
お酒を飲んで沢山食べたのにもかかわらず、体の欲求のままに食べてしまえば、当然エネルギー摂取過剰になってしまいます。さらに、アルコール分解のために代謝が落ちている状態なので、より体脂肪として蓄積されやすくなります。

食べたい!と思っても、お茶などを飲んで少し様子をみてみましょう。それでも空腹感が収まらなければ、温かいスープなど、消化が良くローカロリーなもので食欲を落ち着かせて。

食べ過ぎた分は翌日に調整

どんなに気をつけていても、お酒の席では食べ過ぎてしまうこともありますよね。その分は放置せずに、翌日食べる量を調整することで脂肪の蓄積を防ぎましょう。
ポイントは、炭水化物、脂質を控えめに、野菜・きのこ類たっぷりの食事を意識すること。ご飯や麺類などの主食は普段の半分から2/3程度を目安にして、たんぱく質は白身魚やささみ肉、大豆製品など脂質の少ない食材を選びましょう。
飲んだ後のはじめの食事は、消化の良い野菜スープやお粥などがおすすめです。

週に2日間は休肝日を

体重管理のためには、「お酒は適量範囲に、さらに週に2日間の休肝日を入れるのが良い」といわれます。
適量とはこのくらいの量です。

  • ビール:中ビン1本
  • 日本酒:1合
  • チューハイ(7%)350mL:缶1本
  • ウィスキー:ダブル1杯
  • ワインならワイングラス:1.5~2杯
  • まとめ

    ダイエット中のお酒の飲み方についてお分かりいただけたでしょうか。お酒は、飲み過ぎたり、おつまみを食べ過ぎたりしなければ、必ずしもやめなくても良いのです。上手に取り入れれば、ダイエット中に抱えがちなストレスの解消にもつながります。
    ポイントを押さえて、ダイエット中でも大好きなお酒を楽しんでください。
    お気に入りのお酒やおつまみを見つけたら、是非周りのダイエット中でお酒好きの人に教えてあげてくださいね。

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    執筆者

    管理栄養士

    池田明日香

    大学卒業後、管理栄養士として治験コーディネーター業務に携わる。その後、食品メーカーにて料理教室運営や商品・メニュー開発などに従事し、現在は食と健康関連のコラム執筆、オンラインでのダイエットサポートなどで活動中。シヴァナンダヨガ歴4年、運動と食による心身のメンテナンスを心掛けています。

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