お米ダイエットをご存知でしょうか。お米といえば炭水化物の代表のような食材ですから、本当に食べて痩せられるの?と疑問に思う方が多いでしょう。
けれど、お米は食べ方や選び方に気を付ければ太ることはなく、むしろダイエット向きの食材にもなるのです。
この記事では、お米の栄養素やダイエットに効果的な取り入れ方を、すぐに役立つレシピと合わせてご紹介します。
目次
お米ダイエットとは?その効果と効能は
お米ダイエットとは、文字通りお米を食べるダイエットのことです。最近は糖質制限ダイエットの流行もあり、お米は敬遠されがちです。しかし、現代人の肥満の原因は本当に糖質なのでしょうか?
日本人の摂取カロリーに占める炭水化物の量は年々減少し、その代わり脂質が増えています。そして、メタボに悩む人は増加しています。そう考えると現代人の肥満の原因は、お米ではなく、食事の欧米化により高脂質の食事が増えたことにありそうです。
お米は糖質だけでなく、たんぱく質や食物繊維、ビタミン、ミネラルといった栄養素をバランスよく兼ね揃えた、とても優秀な食品です。
この優れた栄養バランスのお米を、日本人は昔から主食にしてきました。日本人にとってお米は、消化しやすく、効率の良いエネルギー源となります。体温を保ち、代謝を上げ、脂肪を燃焼しやすい体づくりに役立ちます。
もちろん、「お米ダイエット」と言ってもお米だけを食べるわけではありません。たっぷりのお米に加え、体をつくる材料となるたんぱく質食材と、代謝をサポートするビタミン・ミネラルを含む野菜やきのこ、海藻類もバランス良く食べます。
お米ダイエットは特別な方法ではなく、お米中心の日本の伝統的な食事なのです。
ダイエットといえば我慢がつきものですが、お米ダイエットはその我慢の必要がありません。しっかり食べるので空腹感を感じず、ストレスフリーで続けることができます。
炭水化物の代表お米に含まれるカロリーや栄養素は
お米と一口に言っても、その種類によって含まれる栄養素には違いがあります。
主なお米のご飯茶碗1杯分(150g)の栄養素は下記のとおりです。
玄米
玄米はぬかと胚芽を取り除く「精米」をする前のお米のことです。ぬかや胚芽には、ビタミンやミネラル、食物繊維が多く含まれているため、この部分が残っている玄米は精白米より栄養価が高くなります。
発芽玄米
発芽玄米は、玄米を水に浸してわずかに発芽させたものです。発芽により酵素が活性化し、新芽の成長のために栄養価が高くなります。特にGABAと呼ばれるアミノ酸が豊富で、血圧の低下や中性脂肪蓄積の抑制、ストレスの軽減などの効果が期待できます。
発芽することでぬかが柔らかくなり、白米と同じ手順で炊くことができ扱いやすくなります。
お米3種を比較してみると…
カロリーはどれも同じくらいです。玄米=ヘルシーなイメージがあるので、意外ですね。
精白米に比べて、玄米、発芽玄米には食物繊維が多く含まれています。
玄米、発芽玄米は、糖質や脂質の体内での代謝をスムーズにするビタミンB群が豊富です。また、強い抗酸化作用があり、血流改善効果のあるビタミンEが含まれています。
精白米に比べて、玄米、発芽玄米はカルシウムや鉄といったミネラルが多く含まれています。特にマグネシウムが豊富ですね。マグネシウムは体内で酵素の働きを助けるため、エネルギー産生には欠かせない栄養素です。
ダイエットに効果的なお米の種類とは?
ダイエット効果を得るためには、GI値が低いお米を選ぶことがポイントです。
GI値とは、血糖値の上昇しやすさを数値化したもの。主食となる米や小麦など炭水化物を多く含む食品は、一般的にGI値が高くなります。しかし、同じ量の炭水化物を含む食品でも、食物繊維が多く含まれるほうが血糖値の上昇は緩やかです。
血糖値が急上昇した場合、血液中の糖を脂肪に変えるインスリンを過剰に分泌させてしまいますので、体脂肪が蓄えられやすい状態になってしまうのです。
精白米のGI値は81、それに対し、玄米は55、発芽玄米は54です。白いご飯から玄米に変えるだけで、痩せやすくなるといえます。
金芽ロウカット玄米
玄米の表面を覆っているロウを取り除くことで、白米のように美味しく簡単に炊けるよう開発された商品です。玄米がはじめての方におすすめ。
無農薬発芽玄米 玄氣
無農薬で栽培された玄米が原料で、安心して食べることができます。無洗米で漬けおき時間ゼロ、白米モードで炊けます。
普段のお米に一工夫する
玄米はちょっと食べにくい…そんな方におすすめなのが、普段のご飯に大麦や雑穀などの
食物繊維の多い穀類を混ぜる方法です。
大麦には、100gあたり9.6gと精白米の32倍もの食物繊維が含まれています。大麦の水溶性食物繊維β-グルカンには、「セカンドミール効果」があることが証明されています(※1)。これは、朝食で食物繊維の多い食事をすると、朝食後だけでなく昼食後まで血糖値が上がりにくくなるというもの。昼食は外出先で食べることも多く、麺類や丼ものなどになりがちという方には特に、麦ご飯がおすすめです。
スーパー大麦バーリーマックス
食物繊維の多い穀類を混ぜる方法です。
大麦には、100gあたり9.6gと精白米の32倍もの食物繊維が含まれています。大麦の水溶性食物繊維β-グルカンには、「セカンドミール効果」があることが証明されています(※1)。これは、朝食で食物繊維の多い食事をすると、朝食後だけでなく昼食後まで血糖値が上がりにくくなるというもの。昼食は外出先で食べることも多く、麺類や丼ものなどになりがちという方には特に、麦ご飯がおすすめです。
スーパー大麦バーリーマックス
もち麦の2倍の食物繊維が含まれた希少な大麦です。混ぜて炊くだけで栄養価がアップ、香ばしい風味とプチプチ食感がクセになる美味しさです。
やずや公式 発芽十六雑穀
もち玄米、もちきび、もち赤米、大豆など16種類の国内産穀物を美味しさにこだわってブレンド。さらに発芽させることで旨味、栄養価をアップさせた商品です。
痩せない..太った..。お米ダイエットの間違ったやり方
お米が大好きな人にとってはとても嬉しいダイエット法ですが、間違ったやり方をすれば逆に太ってしまう可能性もあります。
こんな点には注意して。
食べ過ぎは厳禁
お米を食べるダイエットだからといって、いくら食べても太らないというわけではありません。食べ過ぎた分は脂肪として蓄積されますので、適量を守る必要があります。
おかずの量は今までよりも減らす
お米をしっかり食べた上に、おかずも今までと同じ量を食べていれば、当然カロリーオーバーになり体重は増えてしまいます。
夜遅い時間の食事はNG!
食べるタイミングも、いつでも良いわけではありません。活動量の少ない夜に沢山食べてしまえば、消費しきれなかった分は脂肪となってしまいます。
これらの注意点はお米にダイエットに限ったことではありませんが、覚えておきましょう。
お米抜きダイエットとの比較!長所・短所とは
お米を食べるダイエットは、食べないダイエットと比べてこんなにメリットがあります。
長所
空腹感を感じにくい。
空腹感を感じにくい。
何かを制限するダイエットは我慢が必要ですが、しっかり食べるお米ダイエットは空腹感を感じにくいという点がメリットです。お米はパンや麺と比べると自然と咀嚼回数が増えるので、よく噛むことで満腹中枢が刺激され、食べ過ぎの予防にもつながります。
元気が出る
ダイエット中は食事の量が減って栄養不足となり、体力、気力が衰えがちです。お米の炭水化物は効率の良いエネルギー源なので、これをしっかり摂ることで体力維持につながります。
体温を正常に保つ
炭水化物、たんぱく質、脂質の3代栄養素は、熱を産み出します。主食のお米を抜くダイエットでは、このうちの一つが欠けてしまうためエネルギーが不足し、体温の低下につながります。体温が低下すれば代謝が下がって太りやすくなり、免疫力が低下して病気にかかりやすくなります。
短所
血糖値のコントロールが必要
血糖値のコントロールが必要
お米の糖質は血糖値を上昇させるので、この上昇スピードを緩やかにする工夫をしなければなりません。野菜、たんぱく質、炭水化物の順番で食べることで、血糖値の急上昇を防ぐことができます。
6対4の法則って本当?お米ダイエットのやり方・方法や摂取量とは
お米を食べる量と理想の献立
お米の量は、男性は2合、女性は1合半くらいが目安です。
お米とおかずのバランスが大切で、お米6割、おかず4割がベスト。この割合ですと胃腸の働きが活発になるため、代謝がアップし脂肪が燃えやすい体づくりに役立ちます。
おかずは、筋肉の材料になるたんぱく質と、ビタミン・ミネラル、食物繊維が摂れる野菜・きのこ類・海藻類をたっぷり揃えましょう。ご飯、小振りな焼き魚や納豆、具沢山の味噌汁といった、一汁一菜の和定食のイメージです。
食べる順番は、野菜、たんぱく質、お米です。野菜から食べることで、血糖値の急上昇を防ぎます。
お米を食べるタイミング
3食すべての主食をお米にするのが基本ですが、昼間に多く食べるのがベスト。糖質は筋肉を動かすためのエネルギー源として使われるため、活動量の多い時間にしっかり量を食べることで効率良く消費されます。
運動前にも炭水化物をしっかり摂っておくと、運動中に必要なエネルギー補給ができ、筋肉からのたんぱく質の分解を防ぐことができます。消化吸収が終わった状態で身体を動かせるよう、2時間前位に食事を済ませると良いですね。
お米の食べ方は冷ご飯がおすすめ
お米などでんぷんが多い食品は、冷えるとでんぷんの一部が「レジスタントスターチ」という消化吸収されにくい成分に変化します。このレジスタントスターチは、食物繊維のように腸内環境を整えたり、血糖値の上昇を緩やかにしたりする効果が期待できます。また、体重の増加を抑制するという報告もされています(※2)。
おにぎりはお米ダイエットにぴったりの食べ方ですね。
お米だけじゃない!お米ダイエットを成功に導くおすすめメニューのレシピ5選
お米ダイエットでは、主食だけでも満足感が得られるようなメニューのバリエーションを増やすことが、飽きずに続けるコツです。
まずは定番のおにぎりから。
クリチ梅の味噌焼きおにぎり
玄米と相性の良い味噌を使った、香ばしい焼きおにぎりです。発酵食品の味噌・チーズと、玄米の食物繊維との相乗効果で、腸内環境を整えます。
シンプルな炊き込みご飯も良いですね。具材は少なめ、肝心のご飯をしっかり食べられるレシピです。
焼き揚げと新生姜の炊き込みご飯
生姜がふんわり香る炊き込みご飯です。生姜の辛味成分ショウガオールは、血行を促して体を内側から温め、代謝アップ効果が期待できます。
食欲をそそるご飯のおともがあると、お米ダイエットの強い味方になってくれますね。
アボカドのめんつゆ漬け
アボカドをめんつゆベースのたれに漬け込んだシンプルなレシピです。アボカドはコレステロールを減らして血液をサラサラにする不飽和脂肪酸を豊富に含みます。その分カロリーは高いので、組み合わせるおかずは脂質控えめに。
なめたけなめこ
なめこと切り昆布を使った、手作りのなめたけです。つるんとした食感が食欲のない時にもぴったり。お茶漬けにも合います。冷蔵庫で約3日保存が可能なので常備しておくと役立ちます。
お米ダイエットで痩せた成功体験談・口コミ・ブログ紹介
ここで、実際にお米ダイエットを実践している方の声を聴いてみましょう。
お米をしっかり食べるダイエットは満足感があり、楽しみながら取り組めている方が多いようです。たっぷり量のお米と野菜たっぷりの具沢山味噌汁が基本で、卵や魚、大豆製品といったたんぱく質のおかずを一皿、といった、とても栄養バランスの良い献立です。
こちらは管理栄養士・健康食育シニアマスターの方で、ごはんを中心とした日本型食生活をすすめていらっしゃいます。ご自身もこの食生活に変えることで、余分な脂肪が落ち、冷え性が改善され、お肌もきれいになったそうです。
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こちらの方は「一生続けられるダイエット」とお米ダイエットを紹介されています。普通のお茶碗に軽く2杯のお米を食べて、足りない場合はおかずではなくお米をおかわりしているそう。ご自身の経験を交えて、お米ダイエットの具体的な方法を分かりやすく教えて下さっています。
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こちらの方はお米ダイエットを実践されていて、日々の体重の変化を記録されています。自分も頑張ろう!という気持ちにさせてくれますね。
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まとめ
ダイエット中は避けがちなお米が、実はダイエットに役立つことがお分かりいただけたでしょうか。
お米ダイエットの最大のメリットは、空腹を我慢する必要がないので続けやすく、成功しやすいという点です。しっかり食べて痩せるダイエットは、体にとって必要な栄養素を摂ることができるので、健康を損なうことがなく、リバウンドが少ないのも魅力です。
これなら出来そう!と思ったら、周りのダイエット中の人と一緒にチャレンジしてみてくださいね。