昔からマッチョな男性が行っているイメージのあるアームカール。
力こぶあたりの腕周りを太くしたり引き締めるためには必要なトレーニング方法です。
近年では、トレーニングを行う女性も増えてきていまして、腕周りを引き締めたい方もその中には多いのではないでしょうか。
また、アームカールといいますと、主にダンベルを使って行っている方が多く見受けられますが、その他様々な方法でも行うことが可能です。
今回は、アームカールのバリエーション、やり方とその効果についてお伝えしていきます。
目次
アームカールのやり方と種類
まずは、アームカールというトレーニングがどのようなトレーニングなのか、そのやり方についてお伝えしていきます。
アームカールは、主にダンベルなどの重りを利用して腕を曲げ伸ばしするトレーニングになります。
今回は立った状態で行うアームカールについてお伝えします。
まっすぐに立った状態で両手に重りを持ちます。
この時に、手のひらを体の面と同じ正面に向けた状態で重りを持つようにしましょう。
肘を体につけたまま、肘が動かないように肘から先を曲げてきます。
90〜100度程度まで曲げましたら、ゆっくりと下に下ろしていき、開始位置の少し手前くらいまででストップしましょう。
再び、反動をつけないようにゆっくりと肘から先を曲げてきます。
注意点としましては、反動をつけないことや、腕を開始位置まで戻さないことです。
腕を開始位置まで下げてしまいますと、筋肉を使わずに重力のみで腕がぶら下がっているだけになってしまいます。
力が抜けてしまった状態は、トレーニングとしての効果がなくなりますので、腕回りの力を緩めないように行いましょう。
また、手のひらを正面に向けたやり方と違い、手のひらを正面に向けた状態から内側に90度曲げた状態で行うカールアップもあります。
肘を曲げる筋肉でも、前腕にある違う筋肉を鍛えることができますので、上手く使い分けて、まんべんなく鍛えることでキレイな力こぶを作りましょう。
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アームカールの効果と鍛えられる筋肉
さて、アームカールを行うことでどのような効果があるのか。
また、アームカールで具体的に鍛えることのできる筋肉を理解してトレーニングを行いましょう。
アームカールの効果
アームカールの効果としましては、腕回りの筋肉を鍛えることができ、腕回りの引き締め効果が期待できます。
腕回りはよく使いますが、キレイな腕回りにするためには、やはりトレーニングが必要です。
特に、力こぶの部分にある筋肉をアームカールでは鍛えることができます。
鍛え方にもよりますが、筋肉は成長すると大きくなります。
このアームカールでは、力こぶにある筋肉を鍛えることができますので、腕回りを太くすることも可能です。
例えば、腕が細いことがコンプレックスとなっている女性にとっては最適なエクササイズですね。
また、腕回りがブヨブヨしていて引き締まっているように見えない方にとってもオススメのトレーニングになります。
しかしながら、二の腕の筋肉を鍛えることには向いていませんので、二の腕の筋肉を鍛えるトレーニングとセットで行うことをオススメします。
アームカールで鍛えられる筋肉
さて、アームカールで実際に鍛えられる筋肉は何なのでしょうか?
まずは、上腕二頭筋(じょうわんにとうきん)と言われる筋肉です。
これが、俗に言われる力こぶの部分の筋肉になります。
上腕二頭筋は、肩や肩甲骨、上にある腕の骨から下にある腕の骨にかけてくっついています。
そのため、肩回りを固定したままの状態で肘の曲げ伸ばしを行いますと、手前に腕を引き寄せる形になりますので、働くのは上腕二頭筋ということになります。
つまり、アームカールでは、力こぶの筋肉である上腕二頭筋を鍛えることができるのです。
また、手のひらを前に向けた状態から90度内側に返した状態でアームカールを行いますと、前腕にある筋肉も良く働いてくれるようになります。
持ち方や、やり方の違いで同じアームカールというトレーニングでも、効果が変わってきます。
二の腕を細くする方法をさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
【二の腕痩せダイエット参考記事】
マシンを使ってアームカールをする方法
重りの種類にも、ダンベル、バーベル以外に、マシンを使ったやり方でのアームカールも行うことができます。
マシンを使ってアームカールを行う場合には、座ったままの状態で行いましょう。
マシンに座り、両手を前にある台の上に乗せます。
手のひらを上に向けたままの状態にしましょう。
また、腕の幅は肩幅程度にし、肩から手のひらまでが一直線上に位置するように気をつけます。
例えば、肘が内側に入った状態でアームカールを行いますと、肘付近にねじれのストレスがかかってしまいます。
関節の構造上、ねじったりする動きは苦手な関節になりますので、ねじらずにまっすぐな状態をキープします。
両手でマシンのバーを持ちます。
しっかりとバーを握り、親指を内側に、他の指を後ろ側から持つようにしましょう。
腕の上側を台から離さないように気をつけ、ゆっくりと肘を手前に向かって曲げてきます。
90〜100度程度曲げましたら、ゆっくりと肘を伸ばしていきます。
マシンを使ってのアームカールでも、肘を伸ばし切りすぎないように気をつけましょう。
また、体が浮いたり、台に置いている腕が浮くほどまでに力を入れなければならない場合、負荷が大きすぎる証拠です。
少し負荷を落としていただき、正しいフォームで行えるようにしてください。
ダンベルを使ってアームカールをする方法
さて、一般的には、ダンベルを使ってアームカールを行う場面を見たことがある方が多いのではないでしょうか?
ジムにもありますが、比較的安価で簡単に手に入れることのできるダンベルを利用してアームカールを行ってみましょう。
まずは、まっすぐに立った状態になります。
腰が反ったり、首が前に行ったままでアームカールを行いますと、適切に負荷をかけられないばかりか、腰や首の痛みの原因となってしまいやすいため、注意が必要です。
両手でダンベルを持ちます。
まずは、スタンダードなやり方としての手のひらを正面に向けた状態でダンベルを持つようにしましょう。
しっかりと両手でダンベルを持ったままの状態で、肘を体側に固定します。
軽く息を吐いて腹筋を意識したまま、肘から先を手前に曲げてダンベルを持ち上げます。
曲げる範囲は上記と同様、90〜100度程度です。
ダンベルを下ろしきらないようにゆっくりと肘を伸ばし、筋肉のテンションを感じたままで再び肘を曲げましょう。
両腕を同時に曲げてくるやり方でも構いませんし、バランスが取れる方は左右交互に行ってみるのもありです。
バランスを取るために腹筋などの筋肉を使いながら行いますので、上腕二頭筋とセットで鍛えることができて一石二鳥になります。
左右交互に行う場合には、右肘を曲げたときには左肘は伸ばしたままにします。
今度は、右肘を伸ばしながら左肘を手前に曲げてきましょう。
慣れてきましたら、上記のようなバリエーションを増やして行ってみてください。
女性におすすめのダンベルついて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
【おすすめのダンベルに関する参考記事】
プレートを使ってアームカールをする方法
さて、バーベルの横についている大きな重り、プレートを使ったアームカールの方法もご紹介していきます。
基本的にプレートは、ダンベルやバーベルと比べますと、持つ場所が不安定になっていますので、よりバランスを取ることが難しいトレーニング方法になります。
しかし、より難しい状態でも安定させながら行うことができますと、例えば上腕二頭筋のみではなく、体のバランスを取るために腹筋群が働いてくれます。
お腹周りも使いながら行うことのできるプレートを用いてのアームカールにも挑戦してみましょう。
やり方としましては、まずまっすぐに立った状態をキープします。
両手でプレートを持ち、しっかりと脇を締めながら肘を体側につけましょう。
また、脇で鉛筆を挟むようにして脇付近の筋肉に力を入れておきますと、より体を安定させた状態でアームカールを行うことが可能となりますので、上腕二頭筋に効かせることができます。
あとは通常のダンベルを使ってのアームカールと同様です。
しっかりと肘を固定したままの状態で、両肘を手前に曲げ、90~100度前後まで来ましたらゆっくりと肘を伸ばしていきます。
肘を伸ばしきる手前付近で止めていただき、反動をつけずにゆっくりと肘を曲げていきましょう。
ポイントは、脇を締めたままで行うこと、そして、プレートを手でしっかりと握っておくことになります。
【シーテッドローに関する参考記事】
ベンチを使ってアームカールをする方法
トレーニング用のベンチを使ってアームカールを行う方法もあります。
トレーニング用のベンチを使うことで、腕全体が不安定な状態を作り出し、より大きな負荷をかけることができます。
上級者向けのアームカールの方法となりますので、慣れてきた方は実践してみてください。
今回は、インクラインベンチというベンチに寝たままの状態で行っていくアームカールのご紹介です。
まずは斜めになっているベンチに寝ましょう。
しっかりとお尻、背中と頭をベンチにつけたままの状態にします。
ダンベルを持った状態から両腕を地面に向かって垂らし、地面に対して腕が垂直になるようにしましょう。
手のひらは上に向けたままで上記の状態から、肘を90~100度近くまで曲げていきます。
力こぶの筋肉を感じながら、ゆっくりと肘を伸ばして、完全に伸ばしきらない範囲で肘を伸ばしていきます。
上記を繰り返します。
インクラインベンチでのダンベルカールを行うメリットとしましては、上腕二頭筋が最も伸ばされる位置から縮ませることができるという点です。
肩を後ろへ引くことができる角度は約45~50度前後と言われています。
そのため、インクラインベンチプレスでついた角度で腕を垂直に垂らしますと、肩の最大の可動域になるということです。
上腕二頭筋は肩の関節についていますので、腕を後ろへ引けば引くほど、より長く引き伸ばされるのです。
筋肉は引き伸ばされれば伸ばされるほど、より大きな力を発揮しなければならなくなります。
そのため、インクラインベンチを使ってのアームカールは、強度が高くなり、より力こぶを強調したい、体や腕が細くて華奢に見える体を鍛えたい上級者の方には向いているかもしれません。
バーベルを使ってアームカールをするメリットとデメリット
さて、バーベルを使用したアームカールの方法もあります。
一本の棒とその横につけられた重りのプレート。
これらを使うことによって、より大きな負荷をかけることができますが、そもそもバーベルを使ってアームカールを行うことが良いことなのか。
メリット、デメリットについて理解していきましょう。
一本の棒であるため、安定して行うことができる
一本の重りのついた棒を両手で固定したままの状態で行うアームカールになりますので、より安定した状態でアームカールを行うことができることがメリットの一つになります。
ダンベルなど、左右で持ち手が変わってくる場合には、よりバランスのとり方が難しくなります。
そのため、重りそのものの重さはバーベルの方が重くても、ダンベルの方が難しくなってしまう可能性があります。
そのため、バーベルを使って行うアームカールでは左右の手で安定した状態を保ったままで行いやすいことがメリットの一つになります。
腰周りを使う可能性がある
バーベルに限ったことではありませんが、アームカールそのものを腰の筋肉を使って行ってしまう可能性があることが、一つのデメリットになります。
バーベルを扱うとなりますと、重さは重いものを使用することになりますので、腕への負担は大きくなります。
特に、1回のセットで行う回数の最後付近になりますと、腕の力のみで持ち上げることが難しくなりますので、腰を反らせた状態でバーベルを持ち上げる可能性があるのです。
腰を過剰に反らせながらアームカールを行いますと、上腕二頭筋への適切な刺激がなくなるだけでなく、腰を痛めてしまう可能性があります。
バーベルを使ったアームカールを行う場合には、重さに気をつけましょう。
【ショルダープレスに関する参考記事】
その他の器具を使ってアームカールをする方法
ダンベルやバーベル、マシンなど、重りを使って行うことのできるアームカール。
しかし、ジムに行く時間もあまりなく、ダンベルやバーベルをいきなり使うのはちょっと…という方は、その他の器具を使ってアームカールを行うことができます。
ご自宅でも簡単に、そして手軽に行うことのできるアームカールの方法についてもお伝えさせていただきますね。
ペットボトルを使って
身近にあるペットボトル。
500mlのペットボトルさえあれば、アームカールで腕周りを引き締めることは可能です。
必ず水を入れているペットボトルを使うようにしましょう。
やり方はダンベルを持っているときと同様になります。
両手にペットボトルを持ち、肘が動かないようにして手前に曲げてくるのみです。
メリットとしては、入れている水の重さによって負荷を調整できる点になります。
身近にあるペットボトルを使ってアームカールを行いましょう。
ゴムチューブを使ってアームカール
こちらは器具を購入する必要がありますが、ゴムチューブを使ってのアームカールも実践可能です。
動画は6分あたりからご覧くださいませ。
ゴムチューブは、伸ばされれば伸ばされるほど、より引き戻そうと働きますので、引き戻そうとする分だけ負荷をかけることができます。
チューブの長さを調整することで、個人に合った負荷をかけることができるのが、ゴムチューブを使ったアームカールのメリットになります。
脚にかけても良いですし、椅子に座ったまま椅子にひっかけて使っても良いでしょう。
5本セットを購入されてみて、是非一度お試しくださいませ。
ゴムチューブを使ったメニューについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
【ゴムチューブメニューに関する参考記事】
アームカールの女性の重量の平均とは
さて、アームカールを行う際に、特に女性の場合にはどれくらいの重量で行えば良いのかに迷うと思います。
これも、目的によって使い分けた方が良いのです。
例えば、二の腕は引き締まっているのだけれども、力こぶのところにもう少し筋肉をつけたい、という方の場合には、8~12回程度ぎりぎりできるかどうかの負荷で実施してみましょう。
筋力をつけるためには、基本的に8~12回が最適であると言われております。
そのため、8~12回の回数でできる重さを選択し、3セット程度行ってみてください。
負荷の設定を一人で行う場合は、自分で見つけていくしかありませんので、いくつかのダンベルなど重りを試しながらになります。
また、筋肉をつけることがメインではなく、引き締めをしたい、という方の場合には、高回数、低負荷の強度で行っていきましょう。
負荷の目安としましては、15~20回程度できるような負荷で設定します。
15~20回程度行うことのできる負荷となりますと、筋肉の線維の中でも細い線維を鍛えることができるのです。
いわゆる持久系の筋肉の線維となります。
細く引き締めたい場合には、高回数で低負荷の強度を選択し、太く大きくしたいという場合には、8~12回の負荷でできる回数を行うようにしてみてください。
腕を細くしたい人のアームカールの重さと回数の目安
さて、腕を細くしたい方のアームカールの重さと回数の目安につきましては上述の通りです。
低負荷で高回数を重ねることが重要になりますので、スタンダードなラインとしましては、15~20回程度行うことのできるような重さのものを使い、15~20回程度続けるようにしましょう。
上記を3セット程行うとより効果的になります。
しかしながら、腕を細くすると言いましても、二の腕は細くならない可能性があります。
理由としましては、アームカールによって鍛えることのできる筋肉は、二の腕についている筋肉ではないためです。
力こぶの筋肉が上腕二頭筋であることに対して、二の腕の筋肉は上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん)という筋肉になります。
上腕三頭筋は、肘を曲げるのではなく、肘を伸ばす働きをするため、アームカールで使われる筋肉とは真逆の働きをすることになります。
アームカールで肘を伸ばすときに使われるのではないの?と思われる方もいらっしゃると思いますが、肘を伸ばしていく場面では、上腕二頭筋が伸びながら使われますので、二の腕の筋肉である上腕三頭筋は使われないのです。
そのため、腕を細く引き締めたいのでしたら、アームカールを低負荷、高回数で行うことに合わせまして、上腕三頭筋を鍛えるようなトレーニングを行う必要があります。
例えば、キックバック。
このトレーニングを一緒に織り交ぜて、キレイな腕周りにしていきましょう。
アームカールを行う際の注意点。前腕や肘の内側に痛みが出たときはどうすればいい?
アームカールばかりを行っていますと、前腕といわれる腕の前側の部分や肘の内側に痛みが出てくる方もいらっしゃいます。
ゴルフをやっている方にも多く見られるゴルフ肘と同じ状態です。
内側上顆炎という傷害が考えられます。
主に肘ではなくて手首を主に動かしすぎることによって、手首から肘の内側にかけてくっついている筋肉や靱帯が傷ついてしまっている状態になります。
手のひらを上に向けたままの状態で、手首を手前に曲げるような動きの際に痛みが出てきてしまいます。
腕の筋肉で支えることができず、その分を手首の動きで代わりに行ってしまうような方に多い症状です。
代償動作(だいしょうどうさ)といわれまして、本来動いてほしい場所が動かないために、違う場所が代わりに動くこと、つまり動きの起こしているということです。
アームカールにてこの症状が出てきてしまう場合には、負荷が高すぎる可能性がありますので、上腕二頭筋に効かせることができず、いつもアームカールを行うと肘周りや手首が痛くなる方は要注意です。
すぐに負荷の設定を見直し、現段階よりも軽めの負荷で行うようにしましょう。
どのようなトレーニングを行うにしましても、安全性がまず必要です。
また、痛みが出た場合には、その運動を中止することが鉄則です。
痛みの原因や状態はどうなのか、必ずドクターの診断を受ける必要があります。
やみくもに整骨院に行ったりせず、まずは必ず病院へ行き、正しい診断を受けてください。
まとめ
腕周りを鍛えることのできるアームカールでしたが、日常にある様々なものを利用して行うことができます。
まだジムに通ったことがない女性でしたら、ペットボトルに水を入れて、軽い負荷から実践することも一つの手です。
ジムに通う前に、ご自身でできることから始めるのも良いかもしれませんね。
ケガにだけは気を付けて、腕周りを鍛えていきましょう。
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どうぞよろしくお願い致します。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。