ラダートレーニングというトレーニング方法を皆さんはご存知ですか?ラダートレーニングとは、ハシゴのようなロープ状の道具を使って足を様々な方法で動かし、瞬発力を鍛えるトレーニングです。
ラダートレーニングはサッカーなどのスポーツ競技のトレーニングにも取り入れられている本格的な運動方法なのです。
この記事では、ラダートレーニングの使い方やメカニズムに合わせて、どんな効果があるのかなど詳しくご紹介していきます。
目次
ラダーとは
ラダーとは、英語で「ladder」となり、日本語にすると「ハシゴ」や「階級」などの意味があります。ラダートレーニングに使われるアイテムもハシゴのような形をしており、そのハシゴの部分を踏まないように足を動かすことで様々な運動効果を得ることができるのです。
ラダーの種類によって形や素材は様々ですが、1番よく使われているのはひも状のロープにプレートがついている柔らかいものが多いでしょう。
そんなラダーを使って行われるトレーニングを「ラダートレーニング」と言いますが、ラダートレーニングは、様々な種類のステップを使って行うトレーニングの1種です。
最近ではテレビなどでもサッカー選手などがラダートレーニングを使って素早くステップを使って動く映像などをよく見るようになりましたが、ラダーを使ってステップを行うことがラダートレーニングの目的ではありません。
スポーツ競技の経験がある方はラダーを使ったことがある方も多いのではないでしょうか。主にサッカーやバスケ、ラグビーなどのスポーツ競技で使われています。ではなぜそのような競技で使われるのでしょうか。その答えを次述にて解説していきます。
ラダートレーニングの狙い
ラダートレーニングを行う狙いは一体なんなのでしょうか。ラダートレーニングを行う効果として、以下のようなものを得ることができます。
では、これらの効果について詳しく解説していきます。
瞬発力
瞬発力とは、瞬間的に大きな力を発揮する能力のことを指します。
例えば「垂直跳び」や「立ち幅跳び」などをやったことがあるかと思いますが、これらは瞬発力を測定する種目です。
瞬発力を高めていきたいときは、筋力トレーニングをするだけでは高められません。そのため、瞬発力を高めたいときは「プライオメトリクストレーニング」をおすすめします。プライオメトリクストレーニングは瞬発力を高めるためのトレーニング方法として、よく用いられており、ラダートレーニングもこのプライオメトリクストレーニングに含まれます。
俊敏性
俊敏性とは、身体を動かすことに対しての素早さに関する能力のことを指します。歩く速度などのことではなく、「足をどこに出すか」など動作を正確に素早く出せるかの能力です。
ラダーを使ってのトレーニングではラダーの隙間に足を素早く置く動きなどを行なったりするのでこの俊敏性を鍛えることができるのです。
ラダートレーニングのメカニズム
ラダートレーニングはプロのスポーツ選手も行うトレーニング種目ですが、実際にはどのようなメカニズムで身体運動神経を向上されていくのでしょうか。
ラダートレー二ングは、アジリティトレーニングやコーディネーショントレーニングとも呼ばれるトレーニング方法です。
まず、運動の効果は身体を動かすと脳から神経を通り、筋肉に伝達されてそこから「運動をした」ということになります。
この脳から伝わる筋肉への伝達速度が高まることで身体を動かす反応を速くすることができるのです。俊敏性が高い方や反射神経が良いと言われる方はこの伝達速度が速いということになります。
このように、ラダートレーニングは「脳からの指令伝達を筋肉に伝える速さを高めていく」ことを目的としているのです。
ですのでラダートレーニングを行うときはハシゴを早く駆け抜けるだけでは効果は薄いです。複雑で素早い足のステップなどを組み込むことで伝達物質も鍛えられるということになります。
サッカーやバスケなどはボールの動きに合わせて身体を素早く動かさなければなりません。筋肉を動かす伝達が遅くなってしまうと相手側にボールを取られてしまいますね。
素早くどの方向にどう足を動かすか判断するスピードが上がることでその競技に対しても上手くなることができるのです。
ラダートレーニングで鍛えられる筋肉
ラダートレーニングで鍛えられる筋肉は、動きによって様々です。
身体にある大筋群の大腿四頭筋や腹直筋を主に使っていきますが、その他ふくらはぎの筋肉である腓腹筋やヒラメ筋、くびれの部分に当たる腹斜筋なども使うことができます。
ではどのような筋肉なのか解説していきます。
大腿四頭筋
大腿四頭筋は、太ももの前側についている筋肉です。
その名前の通り、4つの筋肉で構成されています。その4つは、大腿直筋、中間広筋、外側広筋、内側広筋の4つが集まっている筋肉です。
スクワットなどの足のトレーニングを行う際によく使われる筋肉です。
太もも痩せについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
【太もも痩せに関する参考記事】
腹直筋
腹直筋はお腹の真ん中にある筋肉で、シックスパックに割れる筋肉になります。
クランチなどの腹筋運動で使われる筋肉ですが、腹筋はどんなトレーニングのときにもバランスを取るために使われる筋肉です。
【腹筋のトレーニングに関する参考記事】
腓腹筋・ヒラメ筋
腓腹筋やヒラメ筋は、ふくらはぎにある筋肉で、この筋肉が使われないと足元がむくみやすかったりします。
ふくらはぎの筋肉は「第二の心臓」と呼ばれるほど大事な筋肉です。筋肉がポンプの代わりになり溜まった血液を心臓に戻すことでむくみ防止にもなるのです。
そのため、女性でもふくらはぎは鍛えていくことをおすすめします。
初心者でもできるラダートレーニングメニュー
ラダートレーニングを行いたいとき、文字だけで聞くととても難しく感じますよね。しかし、ラダートレーニングのやり方は様々なので初心者でも安心して行うことができます。
では、初心者におすすめのラダートレーニングのやり方をご紹介していきます。
両足ジャンプ
まずは両足ジャンプから行なってみましょう。
ラダーのプレートの部分を飛び超えるようにジャンプをしていきます。
意識してほしいポイントは、「両足を揃えて」跳ぶことです。足が開いてしまうと瞬発力が使いにくかったり、使う筋肉もバラバラになってしまいます。
最初はゆっくりラダーの端から端までジャンプしてみましょう。
この動きに慣れてきたら次は早く次のジャンプに移れるように意識して行なってみましょう。そうすることでラダートレーニングの効果を得られやすくなります。
両足ラン
2つ目は両足ランです。
今度は片足ずつ走るようにラダーのプレートを避けながら足を動かしてみましょう。
このとき、片足がついた瞬間にすぐ足を上げ、反対の足を出していきます。この動作をなるべく早く行なって繰り返してみましょう。
もちろん初めはプレートを踏んでしまっても大丈夫です。
足の出し方に意識を向けて行なってみてください。
ダブルホップインアンドアウト
3つ目はダブルホップインアンドアウトです。
簡単にいるとグーパージャンプでラダーの上を跳びます。
1つ目の枠には足を閉じてグーで跳び、次の枠には足を開いてパーの状態で跳んでいきます。これもなるべく素早く足を動かして行なってみましょう。グーパージャンプを行いながら前に進む動作をしているので転ばないように気をつけましょう。
ラダートレーニングで得られるダイエット効果
ラダートレーニングは、スポーツ競技でよく使われていますが、実はダイエットにも効果があるのをご存知ですか?
ラダーは小さく収納できるものもありますので、自宅のトレーニングで組み込んでいる方も多くいます。
ではラダートレーニングで得られるダイエット効果とはどのようなものがあるのでしょうか。
1つずつ解説していきます。
脂肪燃焼効果
まずは脂肪燃焼効果があります。
身体を動かすことで、脂肪が燃えて身体をスッキリさせてくれます。
ジムで行うウォーキングやジョギングは長時間行うことで脂肪燃焼を行いますが、ラダートレーニングは1回の動作時間が短いです。そのため、ダイエットを目的としてラダートレーニングを行いたい場合はセットを決めて行うようにしましょう。
強い運動→インターバルを繰り返すことで脂肪燃焼効果を得ることができますのでラダーを使うときはなるべく素早い動きをするとより脂肪燃焼をすることができます。
基礎代謝量の向上
2つ目は基礎代謝量の向上を目指すことができます。
基礎代謝量とは、命を保つための最低限のエネルギーであり、何もしなくても消費されるエネルギー量のことです。
エネルギーを消費するためにはトレーニングをしたり、ウォーキングなどの運動をすることが大切です。
先述でもご紹介したように、ラダートレーニングでは大筋群を使って運動をすることが多くなります。
ラダートレーニングによって筋肉量が増えることで基礎代謝量が高くなり、運動をしなくても太りにくい身体を作ることができるのです。
普通の筋力トレーニングが苦手な方でも取り組みやすいのでぜひ自分の日常にも取り入れてみてください。
ラダートレーニングにおすすめのラダー
実際にラダートレーニングを行なってみたい!と思って調べてみると種類もたくさんあってどれを選べばいいか分からないあなたにおすすめのラダーをご紹介していきます。
ラダートレーニング
こちらの商品は、長さ約6mと7mのラダーがあり、どちらか選ぶことができます。重さは720〜740gと軽量で収納用のケースもついているので公園や体育館などで行いたい場合でも持ち運びが便利です。
また、6mのラダーはプレートが12枚、7mのラダーにはプレートが13枚ついていますので自分の体力に合わせたり、行なっているスポーツ競技に合わせて購入すると良いでしょう。
価格もお手頃なので初めての方にも使いやすいアイテムとなっております。
太もも痩せをするためのラダートレーニングメニュー
太もも痩せをしたい女性はたくさんいます。
ラダートレーニングでも足をしっかり使っていきますので脚やせにも効果があります。
そんな方におすすめの、太もも痩せに特化したラダートレーニングの方法を2つ、ご紹介していきます。
ももの前側トレーニング・ラテラルラン
ラテラルランはあし全体の筋肉を使っていきますが、主に腿の前側の筋肉大腿四頭筋を使っていきます。
では、早速やり方を解説していきます。
・やり方
これを素早く行なっていきますが、太ももを使いたいときには足を高く上げることに意識を向けてみましょう。
大腿四頭筋を使う目的であれば、素早く動かなくてもOKです。
もも裏トレーニング・ホットスコッチ
ホットスコッチは、ももの裏の筋肉ハムストリングスを主に鍛えていくトレーニングです。
動きは複雑に見えますが、何回か行うと簡単に行えるトレーニングです。
では、やり方をご紹介していきます。
・やり方
この動作を交互に繰り返して行なっていきましょう。
しっかり膝を曲げることでハムストリングスが縮まりますので筋力トレーニングの効果も得られやすくなります。
ふくらはぎ痩せをするためのラダートレーニングメニュー
ラダートレーニングを行うときに、素早く足を動かす動作ではふくらはぎの筋肉もしっかり使われているのです。
特に地面を蹴る動作のときにふくらはぎは収縮しますので普段鍛えにくい筋肉もよく使われます。
では、ラダートレーニングでふくらはぎの筋肉を使うやり方をご紹介していきます。
1イン2アウト
1イン2アウトはラダーを横向きに使います。
横から足を踏み出す動作を行い、それを素早く行うのでふくらはぎを使って素早い動きにしていきます。
では、やり方をみていきましょう。
・やり方
足を前後に入れ替えていく動きです。
行なっているときにはふくらはぎを使いたいのでつま先立ちのまま行うと良いでしょう。筋肉を使っている間でもふくらはぎのポンプ作用が行われますのでむくみがきになる方はぜひ実際に行なってみてください。
ジャンプカット
ジャンプカットは、初心者でも簡単に行いやすい動作になります。
シンプルな両足ジャンプを行なっていきますので、ジャンプする動作のときに爪先立ちになるように意識しましょう。
では、やり方を見ていきましょう。
・やり方
ジャンプカットを行うときは素早くジャンプを行うことでよりふくらはぎの筋肉を使うことになります。そのため、動きに慣れてきたら少しずつ早くして行なってみてください。
【ふくらはぎのにマッサージに関する参考記事】
腹筋を鍛えるためのラダートレーニングメニュー
ラダートレーニングは足ばかりを使うので足のトレーニングだと思う方も多いですが、実は腹筋を鍛えるやり方もあるのです。
脂肪燃焼効果を得ながら腹筋も鍛えられるので女性には嬉しいですね。
では、腹筋に効果のあるラダートレーニングをご紹介していきます。
ツイストジャンプ
ラダートレーニングのツイストジャンプは、身体をひねる動きを取り入れています。
このツイストジャンプはラダートレーニングに慣れた方向けのトレーニングになりますのでゆっくり行なってみてください。
・やり方
意識して欲しいのはツイストする動きです。ツイストするときはもちろんジャンプによってひねる動きが加わりますが、お腹の力を入れることでより腹筋も使われ、全身の筋肉を使えることになります。
インターン
インターンも先ほどのツイストジャンプと同じくお腹をひねる動作を使っていきます。
今度は半回転なので慣れていない方でも行いやすいです。
では、インターンのやり方をご紹介していきます。
・やり方
背筋を伸ばしたまま行うとより腹筋に力が入りやすく、腹筋を鍛えやすくなります。
片側を行なったら同じ回数反対側のひねりも行うようにしましょう。
続けることでくびれ作りにも繋がるトレーニングです。
ラダートレーニングをする際の注意点
ラダートレーニングは、始めたときは難しく感じるトレーニングです。
そのため動きを曖昧に行なってしまうとラダートレーニングの効果が薄くなってしまいますので、まずは足の動かし方を正しく覚えてからゆっくり行なってみてください。
同じ動作を何回か繰り返すことで足の動きを覚えられるようになります。少しずつ慣れてきたら動作を早くしていきましょう。
また、素早く動かすときに焦って足を上げていないと転倒する可能性があります。足を上げて下ろす動作を使って行うトレーニングなので必ず足の動きには意識を向けながら行なってみてください。
足の動きに加えてツイストなど他の部位が動く動作もあります。
その場合、どちらかの意識が抜けやすいので連動して動く動作も慣れるまでゆっくり行なってみましょう。
特にお腹のツイストは適当に動かしてしまうと肉離れなど怪我もしやすいです。トレーニング中は丁寧に身体を動かすようにしてください。
まとめ
ラダートレーニングは様々な使い方や女性にも嬉しいダイエット効果もあります。小さく折りたためますので、自宅で使っても置く場所に困らないのも嬉しいですよね。
ダイエット効果以外にも瞬発力など身体能力を高めることができ、お子様と一緒に行うことも可能です。
メリットの多いラダートレーニング、初心者でも行えますのでぜひ試して見てください。
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