お酒のお供として定番の「砂肝」。コリコリとした独特の触感があり、砂肝ファンも多いのではないでしょうか?そんな砂肝ですが、実はダイエットに向いている食材なのです。砂肝がダイエットに効果的であるといわれる理由と、おすすめのレシピ、商品についてご紹介します。
目次
砂肝はダイエットに効果的か
「砂肝」といえば、お酒のおつまみとしてのイメージが強いのではないでしょうか?
コリコリとした独特の触感が病みつきになり、砂肝ファンの方も多いかもしれません。
そんな砂肝が、実はダイエットに向いている食材であるというのです。
お酒のお供としてのイメージが強く、「砂肝で痩せられる」と感じている方は少ないでしょう。
そもそも砂肝とは、鶏の胃袋の一部で「胃筋」と呼ばれています。
鶏には歯がないため、砂肝で食べ物を細かく砕いて消化しているのです。
砂肝は内臓のひとつですから、ホルモンの一種ということになります。
一般的にホルモンというと、脂がたっぷりで高カロリーなイメージが強くあります。
しかし、砂肝は脂質が少なく、低カロリーなのです。
とはいえ、通常お店などで食べる砂肝はお酒のおつまみとして提供されることが多く、濃いめの味付けになっています。
そのため、ついつい食がすすんで食べ過ぎたり、塩分の摂り過ぎになってしまうこともあります。
いくらヘルシーなものでも食べ過ぎればカロリーオーバーになりますし、塩分を摂り過ぎるとむくみの原因にもなります。
砂肝をダイエットに取り入れるときは、その食べ方がポイントとなります。
砂肝は100gあたり100円以下と、スーパーなどで比較的安価で購入できますから、自宅で調理するのがおすすめです。
日常的に砂肝を調理する方は少ないため、少々ハードルが高いと感じるかもしれません。
しかし、下処理の仕方さえ覚えてしまえば簡単に調理することができます。
砂肝の下処理も難しいと思っている方が多いと思いますが、やってみると意外と簡単にできてしまいます。
下処理をした砂肝は、定番の焼き鳥以外にも幅広い料理にアレンジすることができます。
アレンジ次第で、ビールだけでなくワインに合うオシャレなおつまみや、ごはんのおかずにも変身します。
のちほど、砂肝の下処理方法と砂肝を使ったダイエットにおすすめのレシピをご紹介します。
焼き鳥串の砂肝一本に含まれるカロリー・糖質・栄養素
砂肝のカロリーや栄養は、いったいどのくらいなのでしょうか?
まずは、同じ鶏肉の他の部位とエネルギーや栄養素の違いをみていきましょう。
ダイエットの定番食材であるささみ、鶏むね肉と比較してみました。
すると、エネルギーはささみが109kcal、鶏むね肉が116kcalであるのに対し、砂肝は94kcalで最も低いことがわかりました。
さらに、糖質はささみ、鶏むね肉は0.1gと非常に少ないものの、砂肝はより少なく、微量しか含まれていません。
また砂肝の脂質は、皮を取り除いた鶏むね肉よりも少ない1.8gです。
砂肝の焼き鳥1本あたりが約40gですから、1本あたり約38kcalとなります。
また、砂肝にはビタミン・ミネラルも豊富に含まれています。
それぞれの栄養素について働きや効果をみていきましょう。
・鉄
鉄は血液を作る原料となる成分です。酸素を運ぶ赤血球の構成成分で、貧血を予防・改善するために必要なミネラルです。特に女性や妊産婦の方は積極的に摂取したい栄養素のひとつです。
・亜鉛
亜鉛は体内のほぼすべての細胞に存在しており、体内の数多くの生理機能の維持に必要な成分です。酵素の構成成分として体内の酵素反応を活性化したり、ホルモンの合成や分泌、DNAやタンパク質の合成などに関与しています。不足すると、味覚障害や皮膚炎、食欲不振を引き起こす可能性があります。
・ビタミンK
ビタミンKは脂溶性ビタミンで、血液凝固や骨の形成に欠かせないビタミンです。不足すると鼻血や胃腸からからの出血が起こったり、月経過多や血尿などを引き起こす可能性があります。また、ビタミンKの不足が慢性化すると、骨折や骨粗鬆症の原因にもなります。
ちなみに、ビタミンKは腸管内でも細菌によっても合成されますが、腸内細菌が未発達な新生児ではビタミンKが不足して新生児出血症や乳児ビタミンK欠乏性出血症を起こしやすいといわれています。そのため、新生児では出産後にビタミンKシロップが投与されています。
・ビタミンB2
ビタミンB2は糖質やアミノ酸、脂質、エネルギーの代謝に関与しています。エネルギーの生産を促進してくれるため、疲労回復に役立ちます。そのほか、皮膚・粘膜の正常維持にも関与しており、口内炎や皮膚炎の予防にも効果が期待できます。
・ビタミンB12
ビタミンB12はアミノ酸や脂質、核酸の代謝に関与しています。また、ヘモグロビンの合成にも関与しており、貧血の予防・改善にも必要な栄養素です。
・葉酸
葉酸はビタミンの一種で、赤血球の産生に必要な成分です。そのため、鉄とともに貧血の予防・改善に繋がります。また、神経系の発達にも欠かせない栄養素で、特に赤ちゃんの成長のために妊娠前・妊娠中・授乳中の女性は不足しないよう注意が必要です。
・コレステロール
コレステロールは悪者、というイメージが強いかもしれませんが、私たちの身体にとっては必要な成分のひとつです。
コレステロールは私たちの身体の中で細胞膜を構成したり、胆汁酸やホルモンの原料となっています。
砂肝に含まれるコレステロールは200mgで、ささみや鶏むね肉と比べると多くなっています。
しかし、コレステロールが多いといわれるたまご(鶏卵、全卵)が420mgですから、特別多いというわけでもなさそうです。
とはいえ、生活習慣病予防のための食事基準では、1日に摂取するコレステロールは200mg以下にすることが推奨されています。身体にとって必要な成分ですが、摂り過ぎには注意が必要です。
砂肝を使った簡単おすすめダイエット用レシピ
それでは、砂肝を実際に調理してみましょう。
まずは、砂肝の下処理についてです。
砂肝を食べるときには、下処理が必要です。
下処理をしないと硬い部分が残り、おいしさが損なわれます。
とはいえ、砂肝の下処理は非常に簡単です。
砂肝の下処理方法は次のとおりです。
<手順>
1.砂肝の青白い部分を断つように、半分に切ります。
2.砂肝の青白い部分を包丁でそぎ取ります。
3.砂肝の厚みのある部分に切込みを入れるか、薄切りにします。
砂肝の下処理は、以上の3ステップで完了です。
砂肝に切込みを入れるか薄切りにするかは、料理に合わせて変えてください。
続いて、砂肝を使ったダイエットにおすすめのレシピをご紹介します。
◎砂肝のシャキシャキ炒め
<材料(2人分)>
・砂肝 100g
・レンコン 70g
・ブロッコリー 70g
・鶏ガラスープの素 小さじ1
・塩コショウ 適量
・レモン汁 小さじ2
・オリーブオイル 大さじ1
<手順>
1.砂肝は下処理をして切込みを入れます。ブロッコリー・レンコンは一口大に切り、レンコンを酢水(分量外)に浸けておきます。
2.ブロッコリーを耐熱容器に入れてふんわりとラップをし、電子レンジで1分加熱します。
3.フライパンにオリーブオイルをいれて火にかけ、砂肝、レンコンを炒めます。
4.砂肝とレンコンに火が通ったら、ブロッコリーとAの調味料を加えて軽く炒め、味を整えます。
シャキシャキとした食感をもつブロッコリーとレンコンを組み合わせて、食べごたえのある一品に仕上げます。
咀嚼回数が増えることで満腹中枢が刺激され、ダイエット中の食べ過ぎを防ぐことができます。
また、砂肝に豊富に含まれる鉄は、ブロッコリーやレンコン、レモンに含まれるビタミンCと一緒に摂ることで吸収率がアップします。
そのため、貧血の予防・改善に効果的です。
さっぱりとした味付けで、ダイエット中にも食べ過ぎを防ぎながらおいしく食べられるメニューです。
セブンイレブンやローソンなど。コンビニの砂肝串はダイエットにおすすめ?
砂肝を使った商品は、セブンイレブンやローソン、ファミリーマートなどのコンビニでも手軽に購入することができます。
それぞれのコンビニで、いったいどのような商品が販売されているのでしょうか?
コンビニごとに、商品とそのカロリーをみていきましょう。
・セブンイレブン「砂肝の黒胡椒焼き」
セブンイレブンでは、砂肝を香ばしく焼いて黒胡椒をしっかり効かせた「砂肝の黒胡椒焼き」が販売されています(一部店舗を除く)。
別添でレモン果汁の小袋もついており、さっぱりと味を変えてもいただけます。
価格は300円(税込)で、1パックあたり126kcalです。
味付けがしっかりとしているため、ごはんのおかずやお酒のおつまみにぴったりの商品です。
ボリュームがあって食べごたえがありますが、食が進みやすいためダイエット中には注意が必要です。
「一度開封すると1パック一気に食べてしまいそう!」という方は、同じくセブンイレブンで販売されている「砂肝炭火焼」の缶詰がおすすめです。
1缶37g入りで、51kcalと低カロリーです。
こちらも黒胡椒がしっかりと効いたスパイシーな味付けですが、1缶あたりの分量が多すぎないため少し食べたいときにおすすめです。
また、ブロッコリーやお好みの野菜と合わせて、即席のおかずにするのもおすすめです。
・ローソン「七味唐辛子味のコリコリ食感 砂肝焼」
ローソンでは、七味唐辛子がピリッと効いた「七味唐辛子味のコリコリ食感 砂肝焼」が販売されています。
価格は238円(税込)で、1パックあたり59g入りで81kcalです。
セブンイレブンの商品と比べると、価格が手頃で低カロリーです。
ダイエット中の食事の一品やお酒のおつまみとしても、量・カロリーともにちょうどよいかもしれません。
ちなみに、ローソンでは「砂肝のから揚げ」も販売されています。
こちらは200円(税込)ですが、1パックあたり298kcalです。
砂肝自体はヘルシーであっても、やはり揚げ物になると高カロリーです。
ダイエット中には控えたほうが無難でしょう。
・ファミリーマート「砂肝柚子七味焼き」
ファミリーマートでは、柚子の果汁と陳皮を使用して柚子七味で味付けした「砂肝柚子七味焼き」が販売されています。
柚子をたっぷりと使用しており、さっぱりといただける商品です。
価格は298円(税込)で、1パックあたり50g入りで62kcalです。
大手3コンビニの砂肝商品の中では、最も低カロリーです。
ファミリーマートでは過去に「砂肝レモンペッパー焼き」という商品も発売され、ひそかに人気を博していました。それだけに、ファミリーマートの砂肝ファンも多いかもしれません。
しっかりとした味付けですがさっぱりといただけるため、ダイエット中にも安心して食べられる商品です。
各コンビニで、特徴のある商品が販売されていることがわかりました。
好みやその日の気分によって、それぞれの商品を食べ分けても良いかもしれません。
ただし、市販の商品は手作りのものに比べて味付けが濃いめです。食べるときには、ごはんやお酒など、食べ過ぎ・飲み過ぎに注意しましょう。
まとめ
お酒のおつまみの定番である「砂肝」についてご紹介しました。ヘルシーなイメージのない砂肝ですが、実は低カロリー・低糖質・低脂質・高タンパクなダイエット向きの食材です。下処理も簡単で、自宅で様々な料理にアレンジすることができます。砂肝の調理に挑戦して、ダイエット中にも安心して食べられる砂肝料理を味わってみてはいかがでしょうか?