秋になると鮮やかに色づく「柿」。日本では古くから馴染みのあるフルーツです。そんな柿が、ダイエットや美容に役立つといわれています。柿に含まれる栄養や効果とともに、おすすめのレシピをご紹介します。
目次
柿ダイエットとは?効果や効能は
代表的な秋の味覚のひとつである「柿」。
10~11月が旬で、日本では本州から九州までの広い地域で栽培されています。
そんな柿を使った「柿ダイエット」をご存知でしょうか?
柿ダイエットでは、痩せるだけでなくむくみの解消や美肌、アンチエイジング、生活習慣病の予防などにも効果が期待できます。
これまでもフルーツを使ったダイエットとして「りんごダイエット」や「バナナダイエット」が流行しました。
しかし、特定の食材を単品で食べ続けるダイエットは飽きやすく継続しにくいだけでなく、栄養バランスが悪くなり体調を崩しやすい、やめるとリバウンドしてしまう、といったデメリットがありました。
この「柿ダイエット」は、柿だけを食べ続けるようなダイエット方法ではありません。
様々な食材を食べながら、食事に柿を取り入れるのです。
例えば、間食におやつがやめられない方は間食に柿を取り入れるのがおすすめです。
板チョコは1枚あたり約300~350kcal、ポテトチップスなどのスナック菓子は1袋あたり約300~500kcalです。
柿は1個あたり約120~180kcalですから、お菓子を食べるよりも大幅にカロリーカットできます。
さらに柿にはダイエットや美容に嬉しい栄養素が豊富に含まれているため、まさに一石二鳥です。
食事の前に柿を食べるのも良いでしょう。
柿は甘みが強く、少量でも満足感があります。そのため、食前に食べることで食事の食べ過ぎを予防する効果が期待できるのです。
また、食事の一品に柿を使ったメニューを取り入れるのもおすすめです。
デザートとして食べるイメージの強い柿ですが、おかずとしてもおいしく食べられます。
のちほど、柿を使ったおすすめのレシピをご紹介します。
柿に含まれるカロリーや栄養成分は
それでは、気になる柿のカロリーと、代表的な栄養素についてみていきましょう。
柿のカロリーは、100gあたり60kcalです。
柿1個が約200~300gですから、柿1個で約120~180kcalが目安となります。
淡水化物は100gあたり15.9gですが、そのうちの1.6gが食物繊維で、糖質は14.3gです。
炊いたごはん(白飯)100gあたりの糖質が35.6gですから、その半分以下の含有量です。
続いて、代表的な栄養素の働きと効果についてみていきましょう。
・カリウム
カリウムは私たちの身体に欠かせないミネラルのひとつで、主に体内の水分の代謝に関わっています。細胞内の余分な水分を排出させる働きがあるため、むくみの防止・解消や血圧上昇の抑制に役立ちます。
・βカロテン
βカロテンは赤色の色素で、柿のオレンジ色の素にもなっています。
βカロテンはビタミンAの一種で、皮膚や粘膜の正常維持に関与しています。そのため、肌荒れや口内炎など、ダイエット中のマイナートラブルを予防・改善に役立ちます。
また、βカロテンには抗酸化作用があるため、動脈硬化や生活習慣病の予防、抗ガン作用、アンチエイジングにも効果が期待できます。
・βクリプトキサンチン
βクリプトキサンチンもβカロテンと同様に、プロビタミンA、カロテノイド色素のひとつです。視力の正常維持、免疫力アップ、皮膚・粘膜の正常維持の他、抗酸化作用、抗ガン作用があります。
・ビタミンC
ビタミンCは水溶性ビタミンで、体内の物質代謝や酸化還元反応などに広く必要とされる成分です。免疫力アップやコラーゲンの生成を助けます。また、鉄分の吸収を促進する作用があり、貧血の予防・改善にも効果的です。さらに、抗酸化作用がありアンチエイジングや生活習慣病の予防にも役立ちます。
・食物繊維
食物繊維は腸内環境を整え、お通じを改善します。さらに、一緒に摂取した糖や脂質の吸収を穏やかにするため、血糖値や血中脂質の上昇を緩やかにしてくれます。
食物繊維は便秘を解消し、腸内環境を整えてくれます。腸内環境が整うことで、ダイエット中に起こりがちな肌荒れなどのトラブルを予防・改善することに繋がります。
・タンニン
食品成分表には記載がありませんが、柿には豊富なタンニンが含まれます。
タンニンはポリフェノールの一種で抗酸化作用があります。このため、アンチエイジングや生活習慣病の予防に効果が期待できます。
食事の一品にも!柿を使ったおすすめダイエットレシピ
それでは、食事の一品としてもおすすめの柿を使った簡単レシピを3つご紹介します。
◎柿とモッツァレラチーズのカプレーゼ
<材料>
・柿(種無し) 1個
・モッツァレラチーズ 100g
・オリーブオイル 大さじ1
・レモン汁 小さじ1
・塩 適量
・ブラックペッパー 適量
<手順>
1.柿の皮をむいて半分に切り、5mm幅の薄切りにします。モッツァレラチーズも同様に薄切りにします。
2.お皿に柿とチーズを交互に重ねて並べます。
3.Aをすべて混ぜ、2に回しかけます。
チーズと合わせることで、日本人に不足がちなカルシウムも摂取することができます。
カルシウムが不足すると肥満の原因になるといわれており、ダイエット中にも積極的に摂りたい栄養素のひとつです。
◎柿とカブの塩昆布和え
<材料>
・柿 1/2個
・カブ 2個
・塩昆布 5g
・ごま油 大さじ1
・塩 適量
<手順>
1.柿は皮をむいてタネを取り除き、3mm厚さのいちょう切りにします。カブは皮をむき、同様にいちょう切りにします。
2.カブをボールにいれ、塩を全体にまぶして3~5分おきます。
3.カブの水分をしっかりと絞り、柿と塩昆布、ごま油をいれ全体を混ぜます。
柿は意外にも、食事の一品としておいしく食べられます。あっさりとしたカブとの相性が良く、柿の甘味で塩昆布の旨味と塩気が引き立ちます。
カブはカリウムが豊富で、柿とともにむくみの予防・解消に役立ちます。
また、昆布に含まれる食物繊維は腸内環境の改善、便秘の予防・解消に効果が期待できます。
◎柿と牛肉の甘辛炒め
<材料(2人分)>
・柿 1/2個
・牛肉 100g
・キャベツ 100g
・ごま油
・醤油 大さじ1
・酒 大さじ1
・みりん 大さじ1
・塩コショウ 適量
・白ごま(炒り) 適量
<手順>
1.柿は皮をむいてタネを取り除き、太めの千切りにします。キャベツも同様に太めの千切りにします。
2.フライパンにごま油をいれ、牛肉を炒めます。
3.牛肉に8割がた火が通ったら柿とキャベツ、Aの調味料を加え、全体に火を通し、味を整えます。
ダイエット中は筋肉を維持して代謝を上げるために、タンパク質をしっかりと摂ることも重要です。
動物性のタンパク質は吸収率が高く、ダイエット中にも脂質の少ないお肉や魚を食べましょう。
また、牛肉には脂肪燃焼効果のあるL-カルニチンが豊富に含まれており、ダイエットに役立ちます。
さらに、ごまに含まれるビタミンEは強い抗酸化作用があり、アンチエイジングに効果が期待できます。
柿とヨーグルトは相性良し?一工夫を加えたおすすめダイエットレシピ
柿はヨーグルトとの相性も抜群です。
ヨーグルトにはカルシウムが含まれており、肥満予防につながります。
また、ヨーグルトに含まれる乳酸菌が腸内環境を整え、便秘の予防・解消にも効果が期待できます。
そんな柿とヨーグルトを使ったダイエットにおすすめのレシピをご紹介します。
食事のデザートや間食、食事の一品としても取り入れてみてください。
◎柿と甘酒のヨーグルトスムージー
<材料>
・柿(種無し) 1/2個
・甘酒(米麹) 100ml
・ヨーグルト 50g
<手順>
1.柿は皮をむいて、一口大に切ります。
2.すべての材料をミキサーにいれ、なめらかになるまで混ぜます。
甘酒に含まれる麹は発酵食品であり、腸内環境の改善に役立ちます。
柿と甘酒の自然な甘みを生かすため、砂糖不使用でもおいしくいただけます。
◎柿とさつまいものヨーグルトサラダ
<材料>
・柿 1個
・さつまいも 1本(中サイズ)
・ヨーグルト 60g
・マヨネーズ 大さじ2
・はちみつ 大さじ1
・レモン汁 小さじ1
<手順>
1.さつまいもをよく淡い、3cm角に切ります。耐熱容器に入れてふんわりとラップをし、電子レンジで6~8分加熱します。竹串を刺してすっと通る固さになればOKです。足りなければ、追加で1~2分ずつ加熱してください。
2.柿の皮をむいてタネを取り除き、5mm厚さのいちょう切りにします。
3.さつまいもの粗熱が取れたら、さつまいもと柿、Aの材料をすべて入れ、全体をよく混ぜます。
さつまいもには食物繊維が豊富に含まれており、ヨーグルトとともに腸内環境の改善や便秘の予防・解消に役立ちます。
便秘が解消されると老廃物が排出され、肌荒れやニキビの予防・解消にもつながります。
また、はちみつにはビタミンB群が含まれており、糖質などの代謝をサポートしてくれるほか、肌荒れの予防・改善にも効果が期待できます。
柿には美容効果も期待できる?
柿には豊富なビタミンが含まれています。
βカロテンやβクリプトキサンチンは皮膚・粘膜を正常に保つ働きがあり、ダイエット中に起こりがちな肌荒れやニキビを予防・改善してくれます。
また、ビタミンCは紫外線のダメージからお肌を守ったり、肌のハリを保つコラーゲンの生成を助ける働きがあります。
さらに、βカロテンやβクリプトキサンチン、ビタミンC、タンニンの持つ強い抗酸化作用によって、アンチエイジング効果が期待できます。
以上のように、牡蠣を食べることで美容にも嬉しい効果が期待できるのです。
とはいえ、柿の食べ過ぎには注意が必要です。
柿は、比較的糖質の多い食品です。柿自体のカロリーはそれほど高くありませんが、食べ過ぎればエネルギーや糖質の過剰摂取に繋がります。
また、生の柿は身体を冷やす作用があるため、食べ過ぎると胃腸の働きを悪くしたり、冷え性や代謝の低下に繋がります。
ダイエット中には胃腸を温めて働きを良くし、代謝を上げることが大切です。
1日に食べる量は1~2個を目安とし、食べすぎないように注意しましょう。
まとめ
秋に旬を迎える柿を使った「柿ダイエット」についてご紹介しました。甘味が強くダイエットには不向きなイメージのある柿ですが、実はダイエットだけでなく美容にも嬉しい効果が期待できる食品なのです。柿はデザートや間食だけでなく食事の一品としても活用できるため、食事に取り入れやすいのもポイントです。ぜひ柿を毎日の食生活に取り入れて、柿ダイエットの効果を実感してみてはいかがでしょうか?