脚痩せのためのトレーニングとして欠かせないのがスクワット。
そんなスクワットにはたくさんの種類がありますが、今回ご紹介するのは『フロントスクワット』です。この種目は太もも前面部の大腿四頭筋を強化することが出来て、引き締まることで正面から見た時の太もものラインをすっきりと見せることが出来ます。
他のスクワットとの違いやトレーニング方法を詳しく解説していきます。
フロントスクワットで引き締まったかっこいい美脚ラインを手に入れましょう!
目次
- フロントスクワットとは
- フロントスクワットのやり方と正しいフォーム
- フロントスクワットで手首を痛めないためのバーの持ち方やストラップ
- フロントスクワットの効果、使う筋肉
- ダンベルを使ったフロントスクワットのやり方
- スミスマシンを使ったフロントスクワットのやり方
- フロントスクワットとバックスクワットの効果の違いとそれぞれのメリット
- フロントスクワットをするときにドローインで腹筋に力を入れて腰痛を防ぐ方法
- 脚痩せするためのフロントスクワットで押さえておきたいポイント
- フロントスクワットで膝や腰を痛めないため重心のかけ方や重量の目安
- フロントスクワットが痛い人のためのパッドの効果とつけ方
- フロントスクワットをする際に腰痛から守ってくれるベルトの効果とつけ方
フロントスクワットとは
フロントスクワットは主にバーベルを身体の前に構えた状態でやるスクワットです。
動作の中で股関節や膝関節の動きも関与することから、多関節種目の部類に分けられます。
メインターゲットは太もも前面の大腿四頭筋です。通常のスクワットよりも膝が前に出るため、股関節や足首の柔軟性も必要になります。
そのため、ウォーミングアップやストレッチなどでしっかりと準備をしてから始めるようにします。
膝にも多少の負担がかかりやすいので膝の調子が悪い場合はサポーターをしたりして保護するか、痛みが落ち着くまで他のスクワット種目をやるのがいいでしょう。
フロントスクワットのやり方と正しいフォーム
それでは実際にフロントスクワットをする際のやり方やポイントを解説します。
フロントスクワットは主にバーベルを使用します。重たい器具を取り扱うので怪我のないように重量は軽めで設定しましょう。女性の場合は重量プレートをつけなくてもバーの重みだけでも最初はいいかもしれませんので、正しいフォームを覚えてから重量は調整してもいいでしょう。
やり方
・胸の上部にバーベルをあて、バーを握ります。
・足を肩幅ほど開き、つま先をやや外側にして構えます。
・膝を曲げ、上半身をまっすぐ真下に落とすようにしゃがみます。
・お尻がしっかり落とせるところまで落とします。
・素早くお尻を持ち上げるようにして戻ります。
・15〜20回を1セットとして2、3セットおこないます。
正しいフォーム
・手の幅は肩幅にし、上腕三頭筋が床と平行になるように肘を前に向けます。
・手首が正面の方に向くように掴みましょう。
・膝はつま先と同じ方向に向くようにします。
効果を上げるためのポイント
・バーの重さに負けて上半身が前傾しないよう、体幹部も意識して上半身をまっすぐ前に向けた状態を保ちましょう。
・限界までしっかりとお尻を落とすようにしゃがむことで、メインターゲット始めお尻周りにも負荷をかけることが出来ます。
・視線は正面をまっすぐ見据え、戻る際は頭を上に押し上げるようなイメージで戻ります。
・引き締めたい場合は軽めの負荷にして多めの回数で繰り返します。
フロントスクワットで手首を痛めないためのバーの持ち方やストラップ
フロントスクワットの基本の手のフォームは手首の柔軟性がある程度必要であったり、硬い方はトレーニングの前に手が先に疲れてしまったり、手首に負担がかかりやすいという難点もあります。
この章では手首の負担を軽減するバーベルの持ち方のバリエーションをご紹介します。
手をクロスする方法
鎖骨の少し上あたりにバーベルを乗せて両手をクロスしてバーベルを掴みます。
この際に肘を前に向けるのがポイントです。
バーが鎖骨に当たって痛いと感じたらバーにパッドやタオルを巻いてやりましょう。
身体が不安定になりやすいので、慣れてない方にはあまりお勧めできません。
リフティングストラップを使う方法
ウエイトトレーニングの補助器具でリフティングストラップというのがあります。
手首が硬い方や傷めている方でも安心してトレーニングをおこなうことができます。
また身体も安定しやすいので最もおすすめな方法です。
使用方法
・バーにストラップをくくりつけた後に手に巻きつけるようにして握ります。
・親指が上になるように持ちます。
フロントスクワットの効果、使う筋肉
フロントスクワットで効かせられる部位
それではフロントスクワットはどこの筋肉に効かせることが出来るのでしょうか?
メインターゲット
大腿四頭筋(だいたいしとうきん)
大腿四頭筋(だいたいしとうきん)
フロントスクワットで最も効かせられるのが、太もも前面部の大腿四頭筋です。
大腿四頭筋は名前の通り前側にある4つの筋肉を総称したものです。
まずはトレーニングをする上でこの4つの部位の筋肉を知りましょう。
大腿直筋(だいたいちょっきん)
太もも前側の中間の一番大きい筋肉です。
股関節とヒザ関節に繋がっている部位になり、二関節筋と言われる部位です。
外側広筋(がいそくこうきん)
太もも前側の外側の部位です。
内側広筋(ないそくこうきん)
太もも前側の内側の部位です。
中間広筋(ちゅうかんこうきん)
大腿直筋の内側にある表面では見えない部位ですが、ヒザ関節を曲げ伸ばしする力を担う重要な部位です。
サブターゲット
大腿四頭筋ほどの負荷はかかりませんが、フロントスクワットをやると同時に鍛えられる部位です。
大臀筋
他のスクワット同様、お尻の大きい筋肉も鍛えられます。膝の曲げる角度が甘いと大臀筋まで追い込めないので腰をしっかりと落とすのが効かせるポイントになります。
ハムストリング
大腿四頭筋の裏側の部位です。ここも他のスクワット同様に効かせられることができる部位です。しっかり効かせるためには、ももが床と平行になるところまでしっかりと落とし込むのがポイントです。
腹筋
フロントスクワットの正しいフォームを取るためには腹筋を意識することが大切です。
お腹にしっかりと締める力を入れる事と意識を癖付けることによってお腹にも効いてきます。
脊柱起立筋
腹筋同様、脊柱起立筋もフォームを整えることによって鍛えられる部位です。
ここが鍛えられると体幹の安定につながり、天然のコルセットができることで腰痛の予防にもなります。
フロントスクワットで得られる効果とは?
基礎代謝の向上
基礎代謝の向上
大腿四頭筋をはじめ、下半身を鍛えることで身体全体の基礎代謝量が上がり、脂肪燃焼も促されます。特に女性は下半身に水分や脂肪がつきやすい傾向があるので、下半身を鍛えることは最終的に全身痩せにつながります。
美脚ラインが作れる
鍛えられた引き締まった太ももで、スキニーパンツなど身体のラインがでるタイプのパンツもかっこよく履きこなせるようになります。下半身が安定するのと体幹部も鍛えられるので姿勢も良くなり全体的にスタイルアップしたように見えます。
ダンベルを使ったフロントスクワットのやり方
筋トレ歴が浅い方やバーベルでやってみたけど難しかったと感じた場合は、ダンベルを使った方法がおすすめです。
この章ではダンベルを使ったフロントスクワットのやり方を解説します。
ダンベルを使うことのメリット
・手首や腕の負担が軽減される
バーベルを前に固定した状態でやるのは手首や腕の力も多少は必要になってくるため、そこの筋力が弱いとポジションを取るだけでもキツく感じる事もあります。
それに比べ、ダンベルは手首にも負担がかかりにくく、身体に固定しやすいのでトレーニングしやすいです。
また、重量の負荷が身体の側面に分散されるため、上半身が前に倒れにくくもなります。
やり方
・ダンベルを両手で1つずつ持ち、足を肩幅に開きます。
・ダンベルを縦に持ち、肩に乗せるように両ひじを曲げます。
・つま先を外に向け、ゆっくりと膝を曲げながら腰を落としていきます。
・素早くスタートポジションに戻します。
・15〜20回を2、3セット繰り返します。
効果を上げるためのポイント
・ももが床と平行になるところまでしっかりと腰を落としましょう。
・ダンベルの片側のプレート部分を肩に乗せると安定します。
・重量は軽めに設定してその分回数を多めにしましょう。
スミスマシンを使ったフロントスクワットのやり方
続いてはスミスマシンを使ったフロントスクワットの方法をご紹介します。
スミスマシンでやるメリット
スミスマシンの主な特徴はバーが固定されていて上下の起動が安定している事です。
動きは基本の動きとほとんど同じですが、フォームがブレにくくトレーニング中にかかる負荷が分散されないので、より集中的に効かせることができます。ダンベルトレーニング同様、初心者にもオススメのトレーニング方法です。
やり方
・スミスマシンのバーの位置を胸に乗る高さに調整します。
・基本のやり方と同じフォームでトレーニングをおこないます。
・15〜20回を1セットとして2、3セットおこないます。
効果を上げるためのポイント
・バーが安定しているのでフォームも安定しやすいので、しっかり自分の効いている部分を感じながら一回一回を丁寧に動いてみましょう。
フロントスクワットとバックスクワットの効果の違いとそれぞれのメリット
フロントスクワットの基本の動きはだいたい掴めたのではないでしょうか。
この章では一般的なバーベルを使ったスクワットの定番である、バックスクワットとの違いを検証しましょう。
バックスクワットとは
バックスクワットは首の後ろにバーベルを乗せた状態でやるスクワットです。
フロントスクワットとの大きな違いはバーベルの位置が前か後ろかという点です。
バックスクワットは一般的なスクワットをするためのフォームをとる形になります。
前ももを集中的に鍛えるフロントスクワットと比べ、大きい範囲を鍛えることができます。
それぞれの効果とメリットを比較
フロントスクワット
フロントスクワット
・大腿四頭筋を集中的に鍛えることができる
・身体のフォームの安定させる意識づけで身体の使い方が上手になる
・脚やせに効果的
バックスクワット
・下半身全体を鍛えることができる
・バーベルを使ったウェイトトレーニングの中では取り入れやすい
・ヒップアップに効果的
両方を同時に組み合わせよう
フロントスクワット、バックスクワットともにそれぞれの良さがあります。
下半身トレーニングの際には両方をおこなうことで脚痩せの効果が強まります。
順番としては大きい範囲を鍛えられるバックスクワットから始めて、その後にフロントスクワットをおこなうと良いでしょう。
フロントスクワットをするときにドローインで腹筋に力を入れて腰痛を防ぐ方法
この章ではドローインという方法で腰の痛みを予防する方法をお伝えします。
ドローインとは?
まずドローインというのはお腹をへこませた状態で呼吸をするという体幹トレーニングの1つです。フロントスクワットでフォームを安定するために重要なのは、この体幹を意識することなのでドローインをウォーミングアップとしておこなうことを推奨します。
実際にドローインを実践して感覚をつかもう
ドローインを単独で練習する方法をお伝えします。
立った状態でも座った状態でもできるトレーニングですが、感覚のつかみやすい仰向けでやる方法を紹介します。
やり方
・床に仰向けになり膝を軽く立てます。
・下腹部に手を当てて、まずは大きく腹式呼吸をします。
※腹式呼吸は吸った時に下腹を膨らませるように、吐く時にお腹をへこませるようにします。
・息を吐ききってお腹がぺったんこになった状態を保ち、そこで通常の呼吸を繰り返します。10〜30秒キープしてから元に戻します。
※お腹が薄い状態にした時に腰が浮いていたら床に押し付けるようにしてみましょう。
ドローインの感覚を意識しよう
フロントスクワットを実践する際にも、このドローインのお腹を薄くした時の感覚を意識すると、腰痛の予防に効果的です。最初は難しいかもしれませんがドローイン自体も身体にとても良いトレーニングなので是非とも覚えておきましょう。
脚痩せするためのフロントスクワットで押さえておきたいポイント
筋トレのやり方は最終的な目標によって方法を変えることが必要になります。逞しい身体を目指すのか、それとも引き締まった身体を目指すのかによってトレーニング方法が変わってきます。
この章では脚痩せのための、いわゆる引き締め目的のフロントスクワットのポイントをあげてみました。
軽めの負荷にしよう
引き締め目的では、1セットの回数を20回くらい繰り返せる負荷をかけるのがベストです。
身体が慣れてきたら重さを増やすことよりも25回、30回と1セットの回数を増やすことをしてみてください。一般的なバーベル単体の重さは20kgですが、それで20回やることが難しいと思った場合は他の章で紹介したダンベルを使った方法でやってみましょう。
クールダウンもしっかりやろう
トレーニング後はしっかりとストレッチをしましょう。
前もものストレッチは張っている太ももをすっきりとさせてくれる効果もあり、筋肉の疲れも取り除かれます。
フロントスクワットで膝や腰を痛めないため重心のかけ方や重量の目安
負荷をかけたウエイトトレーニングを初めて間もない時に陥りがちなのが、腰や関節を痛めてしまうという点です。
長くトレーニングを続けるためにも怪我がないようにしたいですよね。
この章では腰や膝に負担をかけないようにするポイントをお伝えします。
膝や腰を痛めないための重心のかけ方
かかと重心にする
かかと重心にする
他のスクワットの種目にも言えることですが、膝を曲げた際につま先よりも前に膝が来ないようにします。フロントスクワットはしっかりしゃがみ込む動作のため他の種目よりも出やすくはなりますので、かかとでもしっかり支えることを意識しましょう。
腰の痛みを予防するのも、かかと同様に身体の後ろ側に重心が来るようにします。前章でご紹介したドローインも参考にしてみてください。
重量の目安
一般的にバーベルのバーのみの重さは20kgです。
バーのみでもそこそこ重さがあるので最初はバーのみでトレーニングしましょう。
プレートは1.5kgからあるので慣れてきたら少しずつ足してみましょう。
フロントスクワットが痛い人のためのパッドの効果とつけ方
フロントスクワットは胸にバーベルを乗せるということから、胸の筋肉が少ない方であったり痩せていて鎖骨が浮き出ている方は当たって痛いと感じることがあります。
その際には、スクワッドパッドを使うことをおすすめします。
スクワットパッドとは
スクワットパッドはバーベルを使ったスクワットトレーニングの際に身体に与える衝撃を軽減してくれるトレーニングアイテムです。主にウレタンなどで出来ていて切れ込みがありバーにはめ込むタイプが一般的です。もちろん、バックスクワットの時にも使えます。
効果と付け方
スクワットパッドはバーが当たる負担を和らげてくれるため、痛みを気にしないで集中的にトレーニングをおこなえます。バーの中心部にパッドをはめ込み、パッドが胸の上に来るようにしてバーベルを持ち、基本のトレーニングをおこないます。パッドはできるだけ厚みの在るものを選ぶようにしましょう。
フロントスクワットをする際に腰痛から守ってくれるベルトの効果とつけ方
フロントスクワットはじめ、バーベルを取り扱うトレーニングでは腰にも負担がかかりやすくなるため、痛みを予防するためにもトレーニングベルトを使う事をオススメします。
この章ではトレーニングベルトを使うことのメリット、効果をお伝えします。
トレーニングベルトとは
トレーニングベルトは筋トレのパフォーマンス向上や、怪我の予防のための補助アイテムです。ベルト全体が分厚くなっていて、腰をサポートする役目を果たします。
素材としては革やナイロン製のもの、留め方は通常のベルトのように複数の穴があるものやマジックテープで留めるものなどがあります。サイズもいくつかありますが、基本的にユニセックスなので女性の場合はSサイズでいいでしょう。試着などをして、使いやすいものを選びましょう。
ベルトをつけるメリット
ベルトをつけることで体幹が安定し、腰痛の予防のほかトレーニングのフォームが整い集中しやすくなります。
また、保護していることで気持ち的にも安心感を持つことができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?フロントスクワットは正しいフォームを取ることと軽い負荷で繰り返すことで、脚やせにも効果的であることがわかりました。通常のスクワットよりも少し難易度があるトレーニング種目ですが、いつもの下半身トレーニングに是非取り入れて、程よく筋肉のついたカッコいい美脚を目指しましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。この記事を読んで役立った、フロントスクワットに興味を持ったりやってみたくなったと感じていただけたら、シェアをお願いします。